小泉首相、訪朝に思う

どういう結果になっても批判は付き物だと思う。100点の結果は元々望むべくもない。そういう制約の中で言えば、まずまずではないかと。もちろん、満足ではないけれど、どの問題もこれで「手打ち」という状況には一切ならなかったところに、意義はある。
平沼赳夫拉致議連会長の「自分が行ってもこれくらいの成果は出せる」という旨の発言に一言申し上げたい。貴兄では恐らく金正日と面会はできまい。ゆえに、貴兄ではこのレベルの結果など出せるわけがない。もし発言の意図が「私が首相の立場として行ったとしても」ということであれば、貴兄は前回の自民党総裁選に立候補すらしてない。つまり、貴兄の発言は、ニュースを見ながらビールを飲んでくだを巻いているオッサンと同じ程度であるということ。
ともかく、曽我氏の家族の帰国がならなかったのは残念だが、ほかの2家族の帰国は素直に喜びたい。
制裁法発動中止についても、北朝鮮が現時点と同じような対応をしてくるのであれば、発動しないという意志であり、今後態度が代わったり、約束の不履行があればいつでも発動すればよい。そういうことではないか。
恐らく、マスコミはこぞって「成果不足、妥協しすぎ」と叩くであろうから、逆の立場から見てみました。実際、私はこう思っていますがね。よく考えてみると、ミサイルを日本に向けて飛ばせる国との交渉。そこを抜きにして、ただの二国間交渉と見てしまうのは、非常に危ないと思いますよ。