何でそうなるの?

http://www.asahi.com/column/funabashi/ja/TKY200408190202.html
もう、私ってば朝日のストーカーですな、全く。で、今回は「ポリティカにっぽん」ほど評判が立っていないもう一つのコラム「日本@世界」です。早野サンに比べれば、きちんとした文章を書いているように思います。今回は、アジアカップにおける中国の「反日」を受けての内容。
「「日本の若い人たちは、サッカーでのあのマナーの悪さ、あんな国、と中国に文化的軽蔑(けいべつ)を感じているだろう。明治時代、清に対する見方もそのようなことだったのではないか。それが悲しいし、怖い」(日本に留学し、働いた経験のあるスポーツ・マーケティング会社経営者) 」
と、こんな意見を引用しているんですが、その後を読むと、なぜそんな引用をしたのかが相変わらずわからない。
江沢民国家主席の98年の訪日が関係をさらに緊張させる結果となった。江沢民は、日本から中国に対する過去の侵略、残虐行為に対する謝罪を文書の形で取り付けることを迫ったが、小渕恵三首相はそれを拒否した。その直前の日韓首脳会談では日本は文書で謝罪した。江沢民はメンツをつぶされたと怒った。そして、01年からの小泉純一郎首相の靖国神社参拝への中国の抗議。現在、日中は首脳の相互訪問もままならない。」
何だ、結局、日本が悪いって言いたいのか。しかし、この文章の一つ手前の段落で、
「日中両国は72年、国交正常化し、その後20年間、その枠組みの下、関係を安定させてきた。だが、90年代に入って、関係は漂流し始め、95年、つまずいた。中国の核実験、その抗議としての日本の対中円借款供与一時停止、中国の反日愛国主義運動、と悪循環に陥った。」
って書いてんじゃん。事の発端は中国の核実験、反日愛国主義運動だって。で、多くの人が指摘しているように、中国や韓国による靖国神社への首相・閣僚の参拝への抗議は、1980年代後半に入ってから。
「正常化の次に和解、それも歴史問題の克服へのプロセスを作りきれなかったことが、日中揺らぎの根底にある。そこが、日韓と日中の大きな違いである。」
何だ、日韓は上手く行っていると思ってんの? 韓国じゃ第2次大戦中に日本の公職に就いていた人を「親日」といって、法律まで作って糾弾してますよ。全然歴史問題なんか克服されてない。日韓共催だったW杯も失敗例の代表として扱われてるし。
「私自身、北京特派員時代、胡耀邦には心弾む思い出がある。」
で、ご自身も書かれているけど、貴方が敬愛した胡耀邦は失脚してるよ。そんな国よ、中国って。なのに、まだ中国に幻想を寄せるかなあ。
「「歴史上、狭隘(きょうあい)な愛国主義しかわきまえず、その結果、誤国主義に陥ってしまったものは少なくない。中日両国の青年は、歴史の経験と教訓の中から知恵をくみ取り、自分自身を愛国主義の情熱と国際主義の精神に富んだ気高い(高尚的)現代人に鍛えて行ってほしい」」
良いこと言ってるよ、胡耀邦。でも、この人、失脚して、その後、中国は胡耀邦の言ったことを100%反対に行ってきてるんだよ。
「そうした大きな構想と国益のためにも、首相は靖国神社に参拝しないと明確に表明するのが望ましい。」
で、何でこうなるんだろうね。もし、首相が靖国神社への参拝を止めますっていうとしますわね。そしたら、次はなんていうと思う? 次は、閣僚、その次は国会議員となし崩しに要求してくるだけ。最終的には、靖国神社の存在が許せないとか言ってくるよ。これって日本国民の信教の自由を奪おうとする行為よ? その辺が朝日の人たちには、わかってないんだね。
結局、東アジアの3ヶ国って全然民主主義国じゃないんですよ。中国や北朝鮮は言うに及ばず、韓国だって「事後立法」を堂々と行う国だからね。それだけで十分、日本がお付き合いしない理由にはなると思うし、その上、彼らは心底日本がお嫌いのようですから。日本が「好きになって下さい」というのは、もう虚しい。彼らが民主国家になって「日本と仲良くした方がいいよ」って言う人が増えて、彼の国々の政策が変わるのを待つしかないと思いますよ。そういう意味で、今こそ「脱亜論」だと私は思います。