とりあえず、備忘録として

母の倒れた14日夜、父からの手術報告を待つため、テレビを見ながら待機していました(結局、朝4時まで手術はかかったのだが)。で、普段は見ないNews23を見ると、安倍晋三氏が登場しているじゃありませんか。思わず釘付けになったんですが、何か筑紫哲也は自らがジャーナリストであることを放棄したとしか思えないような、発言を連発してましたね。
で、やはりここはgori氏のIrregular Expressionが全文起こしてくれてました。
「2月14日NEWS23安倍晋三緊急生出演全文」
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000469.html
で、私が筑紫自らジャーナリスト廃業宣言と受け取ったのは、この部分。

筑紫 「事実関係については、私は、私たちは、それに立ち入ってどっちが正しいとか一度も言っておりません。で、これは裁判で決めれば良い事だと思うわけです」

事実関係については、一度も言ってない? そうじゃないだろ。だいたい、この問題がおかしい、不思議だ、と思っているから、しつこく番組で取り上げてるんやろ? 前にも、早野サンとかmidnightpax氏とかに捧げた言葉を筑紫にも捧げよう。
おかしいな、不思議だな、と思ったら、自分の足で調べるのがジャーナリストの仕事なんだよ!
筑紫がアナウンサーなら、私はこのような批判はしない。だが、筑紫は自らをジャーナリストと名乗っているはず。それならば、何故自分で取材しない? 何故、自分で事実関係を取材し、それを番組で公表しない? 私は筑紫自身がジャーナリスト廃業を宣言したものと見なします。
しかし、流石は朝日OBですよね。朝日忍法・論点すり替えの術を連発。まあ、忍術は連発しないことに意味があると思うんだけれど。

筑紫 「あの、私は朝日の出身ですけど16年前ですから選挙で言えば4期ぐらい時間が経ってる話ですから、ただですね、もう最後にしますけど、あのー、ハッキリ申し上げて安倍さんは将来のリーダーと目されている訳ですね。そういう方がやっぱりその、圧力と誤解されるような事を、こうやっぱり慎重であるべきでないかと、そういう見方有りますが、それはどうお考えですか?」
安倍「それは全く間違った理論ですね。1月12日の記事が間違ってるんですから、間違いは素直に認めるのが先ではないですか?そこで闘えなくなったからと言ってですね、私が説明に来た人に対して『公平公正に』という放送法上の言葉を述べた、それ以外に言葉の述べようが無いじゃないですか。じゃぁ『好き勝手にどうぞやって下さい』と言うわけにも行かないし、それは極めて言い掛かりであってですね、そもそもやっぱり大切な事は、1月の12日の記事の信憑性をですね、明らかにする、して頂かないとですね、」

この部分における筑紫発言「圧力と誤解されるような事を、こうやっぱり慎重であるべきでないか」というのは、朝日の記事にある「呼びつけて」「圧力をかけた」ことが事実であった場合に成り立つこと。安倍氏NHKサイドは、この朝日の記事自体を否定しているわけで、問題の根源はまずそこ。朝日は虚報(誤じゃない。虚)したか、しなかったのか、が問題のすべての出発点です。論点のすり替えでもあるし、既成事実化でもあり、議論の進め方としては卑劣としか言いようがない。
まあ、番組自体、視聴者にどのように受け止められたのかは、goriさんが写真で紹介しているように、草野光代アナの表情が物語っているんじゃないかと。

最後の筑紫氏の台詞の後、草野アナウンサーに画面が移るんだが、そのときの「あーぁ、うちの看板キャスター完膚なきまでに論破されちゃったよ、マズイなぁ」という彼女のこの苦渋の表情こそがこの日の「安倍VS筑紫」の議論の全てを物語っていると思う。

以上、二日遅れですが、自分に対する備忘録として。