朝日、来た〜!

http://www.asahi.com/paper/editorial20040720.html
しばらく朝日の社説を読んでなかったのですが、久々に見てみたら、来ましたね。まずタイトルが奮ってますよ。
「小泉外交??中国を忘れてませんか」
いや、このタイトルは朝日じゃないと付けられないよなぁ。で、内容も完全に中国側からの視点でありますよ。
「両国(日本と韓国)の連携を深めるうえで、気になるのは日中関係だ。政治的にも経済的にもアジアのダイナミズムをつくっていくには、中国をこの連携の輪のなかに組み入れていく必要があるからだ。」
いかにもそれらしいことを書いてますが、理由がここではわかりません。「アジアのダイナミズム」とは何のことなのか、さっぱりわかりません。しかし「ダイナミズム」と書かれると、何やらすごいことのように読者は錯覚することでしょう。
「「政冷」の元は小泉首相靖国神社参拝だ。首相は参拝のたびに「いずれは理解してもらえる」と言うが、日中間に何の変化の兆しもない。事態を改善しようという努力のあともみられない。」
完全に中国サイドの視点で書いております。各紙の世論調査でも、首相の靖国神社参拝に肯定的と見る人が多数を占めている現実は無視。(参考資料:http://www.asahicom.com/yoron/index.htm#r1
そもそも首相の靖国神社参拝に中国が文句を付けることが内政干渉であることも朝日は無視の方向のようです。
「首脳間の対話が実現していればうまくいっただろうと考えられることは多い。 東シナ海のガス田開発では、日中が角つき合わせることなく共同開発に踏み出せたかもしれない。」
ホント、中国の言い分垂れ流し。言うべき言葉も見つかりません。中国に理性があれば、いくら冷めた関係の国であっても、ガス田開発の際に申し入れ、あるいは通達があって然るべき。日本が対外軍事行動に出ないことを見透かした上での既成事実化としか思えないのですが。
「首相はアジア外交という広い視野に立って、中国と正面から向き合ってほしい。」
アジア外交という広い視野に立った場合、アジアで際立って巨大な中国の軍事力削減が、中国と正面から向き合って話すべき第一のテーマだと思われます。なぜ、それを無視する、朝日新聞よ。
まあ、政治的には上手く行ってなくても、経済的に上手く行ってるなら、それで良いじゃん、と私は思う。逆に政治的には上手く行ってるのに経済的には上手く行ってない、というのは、政治が全然役に立っていないわけで困るんだけど。靖国南京大虐殺北朝鮮、ガス田開発、尖閣諸島(どれもすべて中国政府が勝手に起こした騒動なのですが)などなど、まあ中国政府とは政治レベルでいろいろ問題が多いのですが、それでも経済交流はできている。中国が民主主義体制であって、日本に対してこれだけの政治問題を突き付けているのなら、これは中国人民の多数の意思であるわけですが、中国は一党独裁体制の非民主国家。中国政府の方針は必ずしも人民の意志じゃないってことです。「政冷経熱」は、中国人民の方々が、政府が勝手に日本と政治問題を起こしているだけだと認識している証拠なんじゃないですかね。となれば中国政府が勝手に文句を付けてきている問題で、日本が安直に政治的な妥協をする必要はない。中国人民の意志じゃない可能性が高いのだから、民主国家・日本としては、そのような独裁国家政府の勝手な言い分と妥協する必要はありませんわな。
ちなみに厄介なのは韓国。韓国は民主主義体制を取っていますから、韓国政府が日本に政治問題を吹っかけるということは、曲がりなりにも韓国国民の多数の考えであるということなんですな。となると、今の良好と言われる(私は一つも良好とは思わないけど)日韓両国の友好関係の維持・発展のためにも、政治的な問題を解決しておく必要があるわけです。無論、それは安直な妥協ではなく、日本が主張すべきことをきちんと主張し、どちらが国際社会レベルで見たときに正論であるかによって解決されるべきではありますが。そのためには、首脳による外交は不可欠。だから、小泉首相訪韓するのだと、私は解釈しています。その代わり、安直に妥協することは許さないけれどね。むしろ、喧嘩するくらいの勢いで、日本の主張をはっきり言って欲しいところですが。