悪意すら感じるよ、この報道には

http://www.asahi.com/sports/update/0731/182.html
所詮、こういう国なんです。一党独裁の非民主国家ですから、民度云々なんてあり得ない。実態がよくわかったということです。ウチのカミサンは、学生時代に中国に留学していて、日本よりは多少不潔っぽいところではあったけれど、すごく良い思い出がたくさんある、とか言っていたのですが、今回のアジアカップを見て、少なくとも8年前の中国とは様相が変わってしまった、と嘆いていました。
私の個人的な見解ですが、ここ10年くらい、中国は経済的にバブルに近い成長をしています。これは、社会主義体制国家としては異例の私企業公認・私有財産の(制限付きながら)容認というところが大きいと思われます。人間、経済(主として商業)に関わると、モノを見る目が平たくなってくる。商品の質と価格を見極めるのに、毛沢東主義なんか関係ない。現実を平たく見て、きちんと判断できないと、経済活動ってできない。中国もそういう世界に足を踏み入れてしまったわけで、放っておくと共産党みたいな思想政党は必要ないってことになるわけです。で、これはかつての社会主義国家群が揃って体制崩壊したことで証明されている。何とかして共産党は政権を維持し、生き延びなくてはいけないわけです。そこで、体制維持の原動力として行っているのが「反日」キャンペーンではないのかと。昔、日本はこんな悪いことをした。その悪い日本を追い出したのは、我が共産党である、というわけです。そのためには捏造(南京大虐殺)もするし、内政干渉靖国参拝へのいちゃもん)もするし、領土侵犯(尖閣諸島)もする。つまり、反日はすでに共産党政権が生き延びるための、唯一と言って良いほどの希望の一筋なのではないかと。で、今のところは、まだまだ上手く行っているように見えますが。はてさて、4年後の北京五輪ではどうなることやら。
まあ、中国がこんな国なのは、よその国のことですし、私は中国が将来日本にとって驚異になるとすると、それは技術力とか生産力ではなくて、軍事力。ちまたに言われている経済大国としての中国は、存在することはないと思っています。というのも、中国はあと10年もすれば、超高齢化社会になって、社会保障制度が立ちゆかなくなります。ご存じの一人っ子政策のせいで、若年人口が極端に少なく、まあ日本も笑い事じゃないのですが、中国の方がもっと大変そうです。で、生産力の方も、北京に回す水がない、とかいうような危機的な治水事情があったりします。水がない、というのは、生活にはもちろん、農業・工業にも危機的な障害ですから、中国の発展というのも、そろそろ限界に近いところがあると私は思っています。その分、農産品やら工場移転やらで、今の日本が中国に過度に依存している状況は、早急に改善しておいた方がいいと思うんですが、杞憂でしょうか。
しかし、こうした中国の「反日感情」を利用して、自説を強化する朝日新聞のやり方には、いつもながら、腹が立ちますな。何かにつけ「人権」だの「自由」だの言っておきながら、人権も自由もない国をヨイショしてるんだもんな。