子供たちのため?

今朝のテレビニュースを見てますと、スポーツ紙各紙が今週末はスト決行確実、という見出しを打っていたそうで。で、パで三冠王が狙える位置にいる松中まで「自分には来年以降もチャンスがある。子供たちのためにもストを」みたいなことを言っているらしい。子供たちにも、そして大人のファンにとっても、三冠王なんて滅多に見られるもんじゃない。だからこそ、今、ストしてどうすんねん。
まあ、子供たちのため、と思っても、子供は野球以外の選択肢をたくさん持ってますからね。そもそもプロ野球がなくなって、野球漬けだった30代以上の連中は困るけれど、多分子供たちは全然困らないと思う。サッカーがあるし、オリンピックで水泳やら陸上も面白いことを認識しただろうし、田臥勇太NBA挑戦で再びバスケットボールの人気も上がる可能性もある。「子供たちのため」は、全く理由にならない。
だから、プロ野球改革は、大人が見て楽しむスポーツとしてどうあるべきなのか、を最優先すべき。子供が観戦するには、大人の財布が必要なわけだし、大人が「面白い」と思うから、子供に見せようとするわけでしょ。とにかく、よりたくさんの人に球場に来てもらうことが一番の課題。古田さんよ、お宅のチームも球場のキャパシティ37,000人の球場で、巨人と阪神以外の試合では満席になってませんよね。理由は何だと思いますか? まずは、そこを考えて欲しい。オーナー側はそこを考えてないんです。オーナーは少ない観客で、選手に高給を出すには、選手と球団を減らすことだ、という答えを出した。選手会が考えるのは、二つ。少ない観客でも経営が破綻しない程度に給料を下げることを自己申告するか、それとも観客動員を増やす方法を考えるか。もちろん、後者だと思うけれど、それなら東京や関西に集中しないで、地方都市に分散したらどうかと思う。野球チームが来て欲しいと思う都市はたくさんあるはず。ダイエーや日ハムは成果を上げてるしね。まあ、広島みたいに全然観客動員が芳しくない地方チームもあるけれど、それならカープも広島から出ればいいことだし(そもそも広島は身の丈経営で、少ない観客動員で払える程度にしか給料を出してないんだけれど)。交流戦は根本的な解決策になってないと思う。やる価値と効果はあると思うけど、結局、巨人、阪神ダイエー、西武との対戦への期待感だけで、既存の人気チームにおんぶ、という構造は変わらないから。