普通の国の対策ではあるが

「ミサイル迎撃「防衛出動」閣議経ず発令…来年法改正へ」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20041121it12.htm
一昔前なら、こんな発言をすれば閣僚辞任だったでしょうな。左系・護憲派・平和主義者の方々には辛いご時世になったことで。
以下、ちょいと引用の順序が狂いますが、
弾道ミサイルを迎撃するために必要な防衛出動の発令は、閣議安全保障会議で決定することが自衛隊法や武力攻撃事態法で定められている。当面の脅威である北朝鮮弾道ミサイルの場合、発射から10分以内に日本に着弾するとされる。」
これでは間に合わんですわな。だから、記事にあるように「首相の判断で短時間で防衛出動を発令できるようにする」ことが常識だろうと思います。しかし、ここは頂けない。
「大野長官は、「ミサイルが飛んできてから数分で、防衛出動を閣議で決めるのは不可能だ。特別なルールを作り、ぜひ来年の国会で審議いただきたい」と述べた。また、「文民統制シビリアンコントロール)が失われては絶対にいけない」と述べ、文民統制を担保する手続きを定める考えも強調した。」
まず、これを「特別なルール」と考えているところはよろしくない。これを「特別」と認識するのではなく、国防という国家が国民に提供するサービスの基本であるべき。それから「文民統制を担保する手続き」というけれど、それは首相が衆院議員という「公選」によって選ばれていることで十分達成できているのではないのかいな。国防は完全に「行政」の職務範囲だから、行政の最高責任者である首相の権限を上回る存在はないはず。ここで議会議決とかが必要、ということになると立法府が行政府を優越することになって、三権分立の原則が守れないと思うんですけど。