自分たちは信用されていると思ってるらしい

NHK海老沢会長が辞任あそばすそうですね。世間が大騒ぎしているほど興味のない問題だったので、取り上げて来ませんでした。同じNHK絡みなら、朝日誤報事件の方がよっぽど興味がありますが、ボールを投げられた側の朝日が「逆ギレ」して「訴えてやる!」状態になっていて、進展がない。NHKももう少し必死になって、朝日が誤報したことを検証する番組でも作ってくれたら良いのに、とか思うんですが、話が逸れちゃった。
ともかく、今朝の各紙一面はこればっかりだったことでしょう。で、とりあえず各紙は社説でも取り上げられたようですよ。
「[海老沢会長辞任]「NHK新体制は信頼回復を急げ」」(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20050125ig90.htm
「■NHK――橋本新会長で変わるか」(朝日)
http://www.asahi.com/paper/editorial20050126.html
「■【主張】海老沢会長辞任 原点からの出直しを図れ」(産経)
http://www.sankei.co.jp/news/050126/morning/editoria.htm
「NHK会長辞任 改革はこれからが始まりだ」(毎日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/column/shasetsu/news/20050126k0000m070134000c.html
ここまでの4紙は、NHKにお説教だけかましています。自分たちは世間様に信用されていると思っているらしいです。世間知らずも甚だしいですね。しかし、日経だけは違いました。
「NHKはこれで信頼回復ができるのか」(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20050125MS3M2500825012005.html

朝日側は「十分信頼できる記者たち」による「ぎりぎりの取材」であり「問題はない」と具体的説明を避け、NHKの対応次第では法的措置をとると述べた。報道機関が報道内容をめぐって裁判所という公権力の介入を自ら求めるのは望ましい姿ではない。裁判は取材手法の倫理性を問う場でもない。透明性の高い自主的解明に向け、双方が虚心になれないだろうか。報道の独立性や取材倫理はNHK、朝日新聞だけの問題ではない。私たちも常に自戒しなければならないと考える。

はい。これが書けていたのは、日経だけでした。他の新聞社には、同じ報道機関の問題を他山の石としようする気が全くなかったと言っていいでしょう。我々、会社員は少なくとも同業者の問題は、自分たちの問題であると認識するものです。しかし、それを報道機関は感じていない。つまり、報道機関こそ一般社会の感覚から大きくずれていることの証ですね。で、日本のテレビ局は新聞社お抱えですから、一体と考えていい。ですから、テレビのアナウンサーやコメンテーターが「民間の感覚とずれている」とか言っても、信用しちゃいかんってことです。その「民間」はあくまで「民間の報道機関」だけのことを指すわけですから。