マスコミが怯える時代

アメリカでは著名なキャスターが偽物資料で反ブッシュキャンペーンを行っていたことが、ネット上で暴かれ辞任するという騒動があったばかり。そして国内でも、自称・新聞記者のブログが次々と受難?するという、ネット vs マスコミの戦いが白熱しております(たいがい、マスコミが負けるんだけど)。その中で、またまたこんなニュース。
「CNNニュース責任者、「ブログ」の追及受け辞任」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050212i414.htm

【ニューヨーク=大塚隆一】米CNNテレビのニュース部門の最高責任者イーソン・ジョーダン氏(44)が11日、突然辞任した。
イラク駐留の米軍をめぐる発言がきっかけだが、追いつめたのはインターネットのホームページの一種「ブログ」だった。
米国ではCBSテレビが昨年9月伝えたブッシュ大統領の軍歴疑惑報道がやはりブログの追及から「裏付けなし」と判明し、幹部4人の首が飛んだ。今回も大手メディアはブログに出し抜かれたうえ、幹部の辞任を強いられた。火だねになったのは、スイスのダボスで先月27日開かれた世界経済フォーラムの討論会での発言だ。
内容は公表されておらず詳細は不明だが、米紙によると、ジョーダン氏は、イラクで死亡したジャーナリストの何人かは米軍が狙って殺した、とも受け取れる発言をした。同氏は直後に発言を撤回したとされる。
しかし、漏れ伝わった発言に反発した人々が「イーソンゲート・コム」(www.easongate.com)と名付けたブログを開設。「命をかけている米兵に根拠のない主張をするのは許せない」として、他の20以上のブログと連携しながら、参加者から得た情報などを持ち寄って同氏を追及した。
書き込みを見ると、保守的な意見が多いが、批判は民主党陣営の一部からも出始めた。

CNNと言えば、朝日の大のお気に入りですから、リベラル気取りの先鋭とも言えます。アメリカ人にも、自国の軍隊を理由もなく不当に貶める人がいるんですな。マスコミ同士がかばい合ったけど、ネットの力に負けた、ということです。というのも続きにこんなことが。

一方、大手メディアの多くは様子見をしていた。ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズは初報が辞任のニュースという唐突な報道になった。

様子見=ほとぼりが冷めるまで待つ、ということですね。マスコミは自分たちに都合が悪いことに対しては、傍観・静観で日和見をするんです。しかも、この「様子見」から受け取れるのは、マスコミが「伝えない」ニュースがたくさんあるということ。マスコミは「公正・中立・公平」な報道と謳いながら、ニュースの取捨選択は自分たちが判断しているわけです。それは、結局、自分たちの「主観」によって行われるわけで、その時点で公正でも中立でも公平でもない。まだアメリカのマスコミは、自分たちの主義主張を前面に押し出しているから、こうして辞任という形で責任を取らせることができますが、日本のマスコミは「公正・中立・公平」の隠れ蓑に入って責任を有耶無耶にする(最近の朝日虚報問題がその典型で現在進行形)。これが卑怯なところです。
で、読売のブログについての用語説明に彼らの恐怖感を感じます。

◆ブログ=Weblog(ウェブログ)の略称。日記風のホームページで、手軽に開設でき、だれでも書き込みが可能。ブログ間の行き来もでき、情報を一気に集めたり、広めたりできる。人気ブログの読者は1日数十万人規模で、米国の中堅紙並みだ。

この数字、ほぼ毎日新聞産経新聞の読者数に匹敵します。もっと恐怖を感じて頂きたいですな。マスコミ諸兄も今や監視の対象なのだということをお忘れなく。