それなら朝日も教科書を書けばいいのに

いやいや、まるでオリンピック並みの騒ぎですな。
朝鮮半島とシナ北京政府、そして日本の左巻きだけが。
私は寡聞にして、東南アジア諸国から日本の歴史教科書について文句を言われたという報道を目にしたことがありません。結局、騒がしいのは北西のお隣さん。死力を尽くして戦い合った東のお隣さんや、日本が軍事占領した南のお隣さんからは何も言われていないわけです。町内会で言えば、4つ隣のうち、1軒だけがやたら文句を言ってくるだけの状況で、他の3軒からは「もう放っておきなさいよ。ウチはお宅の味方よ」なんて言われてるのが、今の日本の状況かと思いますけどね。
さて、私は今「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書」という本を読んでいます。もちろん、アメリカも教科書は国定じゃありませんので、アメリカの小学生の「一部」が学ぶ歴史教科書だということになります。で、一言で言えば、アメリカという国がいかに素晴らしい国であるのか、について書かれています。奴隷問題、インディアン(ネイティブアメリカン)問題なども書かれていますが、大事なのは、アメリカ人がその後、どういう取り組みをしてきたか、ということがしっかり書かれているんですね。つまり、自分たちの祖先(そこまで大仰な言い方がうっとうしいなら先輩でもいい)が、どのようにして問題を解決しようとしてきたのか、ということが書いてあるわけです。まさに歴史「に」学ぶという歴史教科書のあるべき姿だと思います。
その流れで言えば、日本の歴史教科書はそのように書かれているだろうかと思います。例えば、聖徳太子は何故十七条憲法であのようなことを書いたのかとか、源頼朝鎌倉幕府を開いたことはどういう問題を解決するためだったのか、応仁の乱は何故起きたのか、織田信長の行った楽市楽座の意味は何だったのか、比叡山焼き討ちと一向一揆弾圧の理由は何だったのか、秀吉が刀狩をした目的は何か、朝鮮出兵した理由は何だったのか、家康が豊臣家を徹底的に滅ぼした理由は何か、と書き始めればキリがありません。同じように、日本が朝鮮半島を併合した理由は何だったのかとか、日本がシナ大陸に侵略した理由は何だったのか、そういう問題の背景を考えなければ、結局歴史「を」学んでいるだけであって、歴史「に」学んでいないことになると私は思うのです。今の歴史教育は、ほとんどが歴史「を」学ぶだけであって、歴史「に」学んでいない。今、こうして雑多な日記だかブログだかみたいなモノで、歴史についてグダグダ書いている私ですが、中高時代に最も嫌いだった科目が歴史でした。大学に入ってから、司馬遼太郎さんの「街道をゆく」を読み始めてから、歴史「に」学ぶ面白さを知ったわけです。しかし、それじゃ中高生が週に2時間、3時間と歴史の授業を受けるわけですが、その時間が面白くなければ勿体無いですよね。テストの材料として歴史「を」覚えるのはある程度仕方ないとしても、やはり本質は歴史「に」学べるような教科書でなければならないと思うのです。その点でいえば、WEB版で読める扶桑社の歴史教科書も、まだまだだなと私は考えています。
で、以上が私の歴史教科書に対する雑感です。ちなみに、韓国や北朝鮮、北京政府は、私の言うところの、歴史「を」学んでいるだけですね。歴史「に」学ぶのであれば、物事を多面的に捉えることができるはずですし、自国の都合の悪い解釈に対して「妄言」なんて言葉が出てくるはずがない。要するに、彼らは自分たちが教えている内容に自信がないのです。だから、隣の教科書が気になるわけね。まあ、解釈どころか、事実ですら捏造している国だから当然ですけどね。ま、一言、北京政府や韓国政府に申し上げるとすれば、次のようになるかと。
「自分たちの都合の良いように歴史を捏造し、国民を一種類だけの教科書で教育していたのは、貴兄らが最も忌み嫌う、戦前・戦中の日本がやっていたことですよ」
とね。この一点でも彼らが歴史「に」学んでいないことは明白ですよね。
私は自虐史観も結構だと思います。日本は言論の自由があるわけで、すなわち歴史観だって自由に持っていいと思う。ですから、自虐的な史観の教科書があっていいと思うし、その反対の教科書があってもいい。それを採択するのは、各地方自治体の教育委員会であって、その教育委員会の方針は各自治体の議会によって決定・承認されるわけです。実に民主主義的ではありませんか。国定教科書一個だけという国には、文句を言われたくないものです。
※ ちなみに韓国では、高校生の教科書は日本と同様に検定制であると、今朝の読売の紙面に書いてありました。中学生までは国定ですがね。
で、最後に今朝の朝日社説。ツッコミどころが満載で、困ってしまいます。恐らく、他の方々が積極的に取り上げてくださることを期待して、一言だけ。
「「つくる会」 こんな教科書でいいのか」
http://www.asahi.com/paper/editorial20050406.html
ええねん。ただ単に、朝日の社論と違うだけですよ。