天皇陵の学問的な発掘研究を望みます

「10天皇陵の指定、昭和10〜30年代に見直しを検討」
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050508it01.htm

歴代天皇や皇族の陵墓と、その可能性のある陵墓参考地について、宮内庁(旧宮内省)が戦前から戦中、戦後の昭和30年代にかけて、一部指定の見直しを本格的に検討していたことが、同庁の内部資料で明らかになった。

この昭和10〜30年代は、皇国史観全盛期だった時期を含んでいます。その当時でも、こうした作業が行われていたのにもかかわらず、今の宮内庁は次のような言い分を立てている。

宮内庁陵墓課の話「戦後しばらくは組織縮小などもあり、陵墓参考地すべてを抱えていられないという事情もあったのだろう。ただ、100パーセント確実な資料が見つからない限り、陵墓や参考地の変更はむずかしい」

それなら、昭和10年代に行っていた作業の理由になっていないんだがね。そもそも陵墓の「参考地」というのは、100%確実な資料がないから「参考」になっているのではないの? 自らは不確実な根拠で、陵墓や参考地を決めておいて、変更には100%確実な資料を求めるなんてのは、姿勢として矛盾してないか?
私は、天皇陵、特に日本書紀以前の古代の天皇陵については、積極的に発掘研究の対象とすべきだと思っています。これが日本古代史の謎を解く大きな鍵になるはずですので。