自爆繋がりでこの御仁

昨日「お前のものを盗んだんじゃない。だから文句言うな」と強弁したid:katchanさん。この方のブログ、新聞記事風の文章を書かれております。そして、内容も昨日はエジプト、今日はフランス、明日は日本、みたいに世界を忙しく飛び回っておられる様子。なぜ、それほどまでに飛び回っておられるかがわかるかというと、ブログに掲載されている写真に出所が明記されていないからなんです。すなわち、この方がきっとご自身で撮られたに違いないと。たまたま5/27付は、有名サイト「ダンシング・カンパニヰ」からの転載になっただけなんでしょうね。(当該写真は削除&差し替え。拙コメントも削除されていますが)
昨日、紹介したサイト「逮捕されない著作権法」によりますと、
「写真に著作権はありますか?」
http://homepage2.nifty.com/hebicyan/main/cho1.html#sss14k

創作的であれば撮影者に著作権があります。ほとんどの写真には著作権が発生するでしょう。上手いか下手かも関係ありません。雑誌やカタログなどの写真をスキャナで取り込んでホームページ上で使用すると複製権の侵害となります。

とありますから、新聞社や通信社の記事ページにある写真についても、著作権があることになります。ですから、これを自らのblog上で使用すると複製権の侵害になるということですね。もちろん、引用の範疇ならば問題ありませんけどね。
実は、拙日記も朝日新聞から写真を拝借したことがあります。
「■ [雑多] いいねぇ、これ」
http://d.hatena.ne.jp/sanhao_82/20050223#p1
ここでは、石田ゆり子嬢出演のニッカウヰスキーのCMについてのニュースを引用した際、記事中の写真を掲載した、というものです。これは果たして引用なのか、それとも転載なのか。私は引用の範疇だと考えています。何故なら、該当記事のURLを提示して、引用先、出所を明示しているからです。似たような例で言いますと、理科系論文の場合、他者が実施した実験結果を引用することがあります。この際、データがグラフで提示されている場合、引用先を提示した上で、グラフをそのまま引用することがあるからです(ただし、スキャナで読み取ってそのまま貼り付け、というわけには行かない。グラフデータ読み取りソフトで数値化し、再度グラフ作成ソフトで描画し直しますが)。このグラフと写真がほぼ同等のものと考えれば、出所を明示することで「引用」と判断できるのではないかと考えております。これは引用に当たらず転載である、ということであれば、詳しい方、その旨、ご教授頂けませんでしょうか。確かに、2/23のこのエントリーは私の中では、一番著作権に触れそうな気がする部分ではあります。
ということは、katchanさんのブログエントリーの写真には、全く出所が書かれていないので、恐らく自ら(あるいはご自身のスタッフ)が撮影されたものなのでしょう、きっと。ということは、シラク大統領とシュレーダー首相との握手の場面を、最前列で撮影できるほどの方だということですね。その前日には、発見されたミイラが収められた棺をあんなに近くで撮影もされている。何だ、すごい方なんじゃんw。
と、ちょっとネチッこく嫌味を言ってみる。
で、ともかく、コメント欄にも書きましたように、多くのブロガーがkatchanさんのような「新聞記事風」の体裁を取らないかというと、一つにはブロガーの多くは、ジャーナリストではないし、報道機関に勤務しているわけではないので、一次情報に当たることができない、ということがあると思います。そして、その一次情報によって作成された二次情報としてのジャーナル記事を拠り所にして自説を展開していく。ジャーナルの記事を批判するにしろ、賛同するにしろ、情報ソースを提示することが、まずは信頼性確保の基本であるというわけです。一次情報に当たれない立場にある以上、新聞記事風の体裁を取ってエントリーを書いてしまうと「その情報はどこから得たの?」「自分で取材したの?」という疑問を受けてしまう恐れが高いんじゃないかと思いますし、逆に「そんなこと新聞に書いてあるまんまやん」と言われるのがオチとも言えます。だから、ほとんどの時事批評系ブロガーは「ソース提示型」の引用形式を採用しているのだと。