エセ工学博士に認定されました

件のオジサマのところ(これでお分かり頂けるかとw)に出入りされているid:motoyukiさんとか言う方がですね、その件のオジサマの「伝言板」の6/20にこんな「伝言」をされておりました。

JR事故かと早合点しましたがTBはその先のどうやらお好きな朝日新聞らしい。でも、この82工学博士は技術評論はしませんねぇ。もしかして、えせ工学博士では。失礼しました。

はははははは。笑いが止まらんですわ。ようやく気が付きましたか、私の正体に。そう、匿名でブログやっている以上、私が本当に工学博士なのか、それともえせ工学博士なのか、それは皆様が判断されればよろしいことです。別にえせ工学博士であっても良いわけです。別に議員じゃないから、経歴詐称しても罪じゃないでしょ? そもそも、私への文句を件のオジサマの日記にコメントしてもしゃーないw。
で、この人はなかなか面白い。世に工学博士なんぞ掃いて捨てるほどいるわけですが、工学博士であると、工学全般全てが理解できなければならないと思っておられるらしい。
そんなんなら、世に掃いて捨てるほど工学博士なんか必要ないってばw。
一つの製品は、いろんな技術分野の集大成であるわけです。例えば、携帯電話だと、もちろん携帯電話のソフトウェアの技術が必要ですね。で、電話の筐体の強度も必要です。落としてすぐ壊れるようでは困りますでしょ。中の回路基板の技術も重要ですし、そこに搭載するLSIやらICやらの性能も重要です。また、基板から出てくる発熱も大変重要な問題ですな。電話してるときに火傷するようでは困ります。それに電池技術も必要ですね。さらに、最近のデフォルトになっている二つ折り携帯だと、折り曲げる点になるヒンジの可動性も重要な性能になってくる。これを一人でできるわけがありませんね。携帯電話一つ取っても、電子工学、熱工学、破壊工学、材料力学、情報工学などの分野が関わってくるわけです。それぞれの専門家が知恵を出し合って、一つの製品を作っているんですね。
ですから、技術評論と言っても、熱工学が専門の人が、情報工学の評論が書ける可能性は低い(たまには両方できる人もいるでしょうけど)。だから、工学博士で十把一絡げにするのは、工学(広く言えば理系)の世界を知らぬ人だと。
で、私が福知山線の事故の技術評論をしないのは、理由があまりにも単純すぎるからで、技術的に興味に値しないからです。
「あのカーブに100km/h超で進入して脱線しない方がおかしい。」
他に理由なんかありません。だから、エンジニアとしてはあまり興味がありませんでしたってことです。以上です。
そういう点で言えば、去年の新潟での地震の際に、新幹線が脱線しながらも転倒せず、ほぼ規定通りの制動距離で停止したことの方が興味深かったですね。新幹線のエンジニアってすごいなと。
(拙日記のこちら:「■ [社会] 理系思考の欠片もない連中」http://d.hatena.ne.jp/sanhao_82/20041026#p4
あと、自分の専門分野のことを書くと、社外秘に触れる可能性があるので、それはモラルとしてできないということです。明日の飯のタネを失うわけにはいきませんしねw。