野中よ、嘘を吐いてはいけない

日中関係打開に首相辞任を 野中元自民幹事長」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050727-00000286-kyodo-pol

野中氏は首相の靖国神社参拝が日中関係をぎくしゃくさせているとの認識を示し「A級戦犯が合祀(ごうし)されて以来、天皇靖国神社にお参りすることをやめた。極東裁判を正当なものとしたサンフランシスコ講和条約がいかに厳粛であるかを天皇家が一番深刻に考えている」と指摘。

事実誤認も甚だしい。A級戦犯の合祀と天皇陛下のご参拝見合わせは全く関係がない。以下、靖国神社公式参拝年表2(http://www1.odn.ne.jp/~aal99510/yasukuni/nenpyo_2.htm)に典拠します。
靖国神社A級戦犯とされた方々の合祀が行われたのは、昭和53年10月17日です。そして、そのことが公表されたのは、昭和54年4月19日です。天皇陛下の最後のご参拝は、昭和50年11月21日。
では、昭和50年に何があったのか?
この年の8月15日に靖国神社を参拝した三木武夫首相は、自らの参拝を「私的参拝」と言ったのです。参拝の私的・公的が議論されるようになったのは、この年以降です。
しかし、天皇陛下にとって「私的」「公的」があるでしょうか。国民から選ばれた公人の代表である首相が「私的」と言ってしまった以上、立場として「私的」でなければ参拝できないということになったわけです。天皇陛下は、日本国憲法上、国民統合の象徴ですから、天皇陛下であられる以上、私的な立場をお持ちではないのです。8月15日なるたびに、「公的」「私的」がやかましく叫ばれるようになったため、これ以降、天皇陛下靖国参拝を見合わせられ、今上陛下もそのようになさっているという次第です。
また、治部少輔さんの「治部少輔の筆誅亭日乗」の7/28付エントリによりますと、
「最近のニュースから」
http://jibusyo.air-nifty.com/hiccyu/2005/07/post_adb9_6.html

野中発言は大嘘である。昭和天皇が最後に参拝したのが昭和50年の11月。A級戦犯が合祀されたのは昭和53年だから直接的な因果関係は無い。また、秋の例大祭には勅使が派遣されている。

と書かれておられます。この「秋の例大祭には勅使が派遣」にリンクがありまして、それがこちら。
http://ocean-geek.ld.infoseek.co.jp/shinji/yasukuni/yasukuni.html
ですから、天皇陛下の公式の代理である勅使は、今も例大祭に派遣されているということですね。A級戦犯云々と何の関係もないことの証ですね。
講演を聴いた松山大の学生さん、だまされちゃいけないよ。