有識者会議の正体

まずね、私の立場を表明しておきます。
個人的には「女性天皇容認、女系天皇認めず」という立場です。それは過去日記で挙げた通りで、一番の理由は宗教的な側面からです。天皇家における「女系」の意味は非常に大きい、ということからです(http://d.hatena.ne.jp/sanhao_82/20051028/p2)。
しかし、それはあくまで私の「皇位継承」についての意見。この問題を本質的に決めるのは、ご皇室の方々のご意向です。そのご意向を受けて「有識者」が議論すればよい。なのに、ご皇室(旧宮家を含む)の意見を聞かずに「有識者」が議論して、しかも「国民の意向」という理由を多用するのはどうかと思います。
本日付の産経新聞の「正論」は、日大教授・百地章氏による「初めに結論ありきの典範改正論議」という文章
です。まず、副題である「なぜに急ぐ女性・女系天皇の容認」とあります。私もここが一番大事だと思います。まだあと30年くらいかけて議論すればいい話であって、何でこの1年で結論を出さなくちゃいけないんでしょうかね。
さて、この「正論」の中で「有識者」の怪しい面々の正体が明らかにされておりますので、ご紹介。

元東大総長の吉川弘之座長(ロボット工学)は、伝統よりも「制度の分かりやすさや安定性」を重視した(11.22付日経新聞)というが、これではロボット作りと変わらないではないか。同士は、先に女系天皇に異議を唱えられた三笠宮寛仁親王の私的発言に対しても、「どうということはない」と一蹴しておられる。

この方については、何度か拙日記でも取り上げました。日本国民の「統合の象徴」としての皇位継承を議論するのに、歴史観や国家観は考えない、と公言されたこともありましたね。

座長代理の園部逸夫氏は、最高裁在任中、私見によれば判決の本論と明らかに矛盾する「傍論」の中で、実在しない「朝鮮人強制連行」を念頭に、外国人の地方参政権を容認した方である。

外国人(日本国籍不保持者)への地方参政権付与は、憲法15条違反です。それがわからないのに、最高裁判事を務めた方ですか。全く法曹界もあてにならん。

もう一人の中心人物とされる古川貞二郎・前内閣官房副長官は、村山首相談話を「日本政府の基調を明確にしたもので、高い歴史的価値がある」と票甲子、新たな戦没者追悼施設の建設にも賛成しておられる(8.14付読売新聞)。

シナ共産党朝鮮半島工作員ですか、この人はw。
ま、こういう面々が主導した「有識者会議」。私はやっぱりいかがわしいと思ってしまいます。とにかく「天皇は政治に関与せず」と言いながら、皇室外交によって多大な政治的恩恵を日本国民は受けているわけですから、天皇家の問題である皇位継承については、まずはご皇室のご意見を尊重されるのが一番だと思います。その上で、ベストなのはGHQ命令によって離脱させられた旧宮家にご皇室に復帰頂くことでしょうね。それが、歴史をさかのぼって見て一番わかりやすい話です。「国民に理解が得られない」と説明する前から諦めないで、皇室離脱に至った経緯を丁寧に説明されることが先です。それをしない「有識者」を私は信用することが出来ません。