これも吹き飛んでいるニュースですね

宇宙マニア?のiwaさんの「岩日誌」から。
「■[宇宙開発] しかし世知辛いね宇宙開発」
http://d.hatena.ne.jp/iwamototuka/20060124#p4

ライブドア関連の同じようなニュースを延々流すよりこういう華やかな話題を流した方が視聴者だって喜ぶよ。 俺も喜ぶよ。 まあ、だからこそネットライブなんて素晴らしい企画も生まれるわけですが。
成功して当たり前、みたいに思われてるから失敗した時より扱いが小さいのか、それとも中国ですら有人を成功させているんだから今時衛星くらいで…と思われているのか。 もっとも、有人宇宙飛行自体は40年前にすでに米ソでなされた事ですし、仮に中国が日本のような最先端の科学衛星を打ち上げるなら数十年単位のスパンが必要と思われるわけですが、はっきり言って日本が今有人をやらないのは、まず人命に対するリスク意識の差でしょう。
他国のロケットに比べて日本のロケットの成功率は(Hシリーズが開発初期段階というのを考慮に入れずとも)特に見劣りしているわけでもないのですが、衛星打ち上げですら1度や2度の失敗でその存在意義を問われるような風潮ですから、有人の開発に手を出す以前の問題です。 もちろん有人で打ち上げるからにはロケット自体の信頼性向上が前提になりますから、それこそ数を打ち上げて問題点をしらみ潰しにするのが宇宙開発のセオリーなわけです。 そういう意味では、これまでの原因が明らかな失敗は逐次改良されていくのでその分成功率が上がるとも言えます。 日本が中国に立ち遅れているというのは、まさにその「信頼性向上」についてであり、開発そのものは順調です。 (勿論、企業や省庁等の枠組み的な問題は多いですが)
かつてスーパー301条などでジリ貧に追い込まれた日本の宇宙開発ですが、少なくとも「宇宙開発ができる」という時点で既にそれは凄いことで、観測衛星などは日本だけでなく周辺国の役にも立つわけですから、技術を活用するという観点でこれらは積極的に推し進められるべきだと思います。
それに、昨今の「理科離れ」なんかにも見た目にも分かりやすい宇宙開発のワクワク感は有効だと、自らの経験をもって言っておきたいw

いや、見事すぎます。思わず全文引用してしまった。
日本は建前上、軍がない。だから、ロケット開発とか宇宙開発は、基本的に軍予算がつかないという大きなハンデがあります。アメリカやヨーロッパ、ロシア(旧ソ連)なんかは、それこそ核ミサイル開発を必死になってやってきたわけですね。だから、ロケット技術はある(宇宙まで飛べばロケット、地上の狙ったところに落とせばミサイルです。基本は同じ)。しかも、もともと人工衛星ってのは相手の軍事的な偵察が目的で開発された経緯もあるから、欧米露には軍用開発時代からのノウハウが蓄積されているんですね。日本は、軍事予算のつかないところで、やらなくちゃならない、というハンデは認識しておいて欲しいところです。そもそも、欧米露の衛星はコストが安いという背景には、こういう蓄積技術・ノウハウの差があるわけで(で、当然、軍事機密なので簡単には漏れないし)。
じゃ、シナ共産党は?というと、何のことはない、ロシアからまんま買ってきただけですからね。別に独自開発しているわけでもない。しかし、日本のマスコミはシナ共産党政府の有人飛行をさも世界的祝賀のように報道してました。別に、今の宇宙開発において、有人飛行にどれだけの価値があるか、iwaさんも書かれているように人命リスクに見合った成果、またそのリスク回避に必要なコストと成果が釣り合うか、というところが大事で、私は別に有人飛行を日本が目指す必要はないと思っています。アメリカにはアメリカの特殊な事情があって、スペースシャトルを止められないだけのことでしょうし。
ともかく、税金を結構使って宇宙開発やってるんですから、たとえ批判的な記事であっても(例えば予算の執行具合がどうだとか、衛星の機能とコストは見合っているのか、とか)、取り上げて欲しいところです。一応、技術立国・日本の大きな成果なんですから。