意外に関係の深いメキシコ

WBCで日本の決勝進出の立役者と言えば、そりゃメキシコしかないでしょう。そのメキシコ、最近、拙宅の近所のスーパーではカボチャとアボガドの産地として目に付くようになりました。カボチャはウチの小僧の大好物なので、NZ産とかトンガ産とか、いろいろ買いながら比較しているのですが、案外、メキシコ産は旨い。っていうか、みんな旨いけど。
(ちなみに、ワタクシ、輸入食材は結構買います。でも、最近はシナ産や朝鮮半島産は買ってませんけど。報道を見るたび、ちょっと買う気が・・・)
さて、メキシコと日本の関係については、意外に深い関係があります。幕末から明治初頭にかけ、日本は世界の国々と不平等条約を結ぶ羽目になりますが、その日本がアジア以外で初めて「平等条約」を締結した相手が、他ならぬメキシコだったんですね。
参考記事:国際派日本人養成講座「地球史探訪: 日墨友好小史」
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h16/jog336.html

明治21(1888)年11月3日、わが国はメキシコとの通商条約を結んだ。それまでの米国や英国との条約は不平等なものであり、その改正には明治後半までかかるのだが、日墨修好通商条約は、わが国がアジア以外の国と結んだ最初の平等条約であった。当時のアメリカの新聞には、日本の主権を認めたメキシコの態度を賞賛する記事が掲載されたという。のちに不平等条約の改正に成功する背景には、この日墨関係が好影響を与えていると言われる。

こういう背景があればこそ、第二次大戦後、日本が独立する際に、メキシコは東京裁判そのものに同意しないという態度を示してくれました。
参考記事:「地球史探訪:サンフランシスコ講和条約
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h13/jog206.html

ちなみに、メキシコ代表は次のように東京裁判そのものに同意しない旨の発言を行っている。アルゼンチン代表も同様の発言をしている。[2,c]

われわれは、できることなら、本条項[講和条約第11条]が、連合国の戦争犯罪裁判の結果を正当化しつづけることを避けたかった。あの裁判の結果は、法の諸原則と必ずしも調和せず、特に法なければ罪なく、法なければ罰なしという近代文明の最も重要な原則、世界の全文明諸国の刑法典に採用されている原則と調和しないと、われわれは信ずる。

まあ、たかが野球ではあります。選手たちがこんな背景まで背負って、アメリカと対戦したとは思えませんけれど、なかなかメキシコという国が、日本で話題になることはそうそう多くはありません。この機会にちょっとでもメキシコと日本の関係を知っておくことは大切なことだと思います。
近隣諸国と仲良く、とはよく言いますが、メキシコだって太平洋を分かつ隣の国だってことを、忘れないでいたいものです。