一周年ですね

「JR福知山線事故から1年 慰霊式典に遺族ら1800人参加」
http://www.sankei.co.jp/news/060425/sha034.htm

107人が死亡し550人以上の負傷者を出した兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故から丸1年を迎えた25日午前、亡くなった乗客106人を追悼する「追悼慰霊式」が尼崎市の総合文化センター(アルカイックホール)で営まれた。

少々冷たい言い方かも知れませんが、人間はこうした「二人称」の方々の死をどうやって克服していくか、ということに尽きるのだと思います。また、自分に起きた現実は、結局自分自身の問題として克服していくしかないのだとも思います。自分に同じことが起きるかどうかはわかりませんが、日頃の心構えとして持っておきたいと思います。
浄土真宗では「朝には紅顔ありて、夕には白骨となれる身なり」と言います。いつ死ぬかは、自分のことも他人のこともわからない。しかし、いずれ人は死にます。養老先生流に言えば、人間の致死率は100%。その心構えは、持っておこうと思います。
だからと言って、例えば輸送を生業とする会社が安全を無視していいわけではありません。
人間はいずれ死ぬ、ということは、逆に言えば、容易に人を殺してはいけないということでもあります。安全とは、すなわち、人を殺さないことでもある。いずれ死ぬ「人」を容易に殺してはいけない。この事故だけでなく、社会の道徳の根本だと思います。
最後にほとんどの新聞が触れていないことを。
この事故後、代替輸送券配布のために、連日、JR西日本の職員の方々は、雨の日も風の日もバス停、駅に立っておられました。時には、乗客から心無い罵声を受けていた場面に遭遇したこともあります。マスコミは、JR西日本の体質を未だに批判しているけど、私は、連日、バス停や駅に立っておられた社員の皆様を心から信じます。JR西日本、頑張れ!