ある意味では北鮮に感謝かもね

そもそも「専守防衛」は成り立たないんですよ。
「「敵基地攻撃は雑ぱくな意見」 小沢代表が批判」
http://www.sankei.co.jp/news/060711/sei072.htm

民主党小沢一郎代表は11日午後の記者会見で、北朝鮮のミサイル発射を受け額賀福志郎防衛庁長官らが敵基地攻撃能力保有の検討を表明したことについて「敵というのは北朝鮮とは限らない。そういう雑ぱくな意見はあまり良くない。国民全体、国全体のことを考えて発言しないといけない」と述べ、額賀氏らの発言を批判した。

どう考えても額賀氏らの方が国民全体、国全体のことを考えて発言してると思うんですけどね。
北朝鮮から飛んできたミサイルが、最短の日本に届く、つまり日本海岸に達するまで、10分かかりませんぜ。で、そこで日本に犠牲者が出たら、すでに「防衛」の第一段階は失敗してるんですよ。つまり、「専守防衛」って成り立たない。何時の時代の防衛論を語っているんですかね。
例えばね、第二次世界大戦までなら、何とか「専守防衛」という概念は成立しましたよ。第二次世界大戦での最大の攻撃兵力は大型爆撃機専守防衛の立場では、爆撃機を持たず、逆に爆撃機を迎撃する戦闘機をそろえる、ということで論理は通りました。
しかし、今の世界では、最大の攻撃兵力は、弾道ミサイルです。そして、これを防御する方法がない(開発中のレベル)。しかも、発射後に10分で到達するようなミサイルを撃墜するシステムなんぞ、現状ではないんです。
つまり、防御兵器よりも圧倒的に攻撃兵器が優越しているのが、世界の現状なのですね。

では、世界各国はどのように国防をしているか、というと、相手を何時でも攻撃しうる攻撃兵力を持つことで相手を威嚇する、ということなんですね。
でも、こんなこと、つい10年前に発言しようものなら、辞職モノでした。それが、今はきちんと通ります。そういう意味では、北鮮に感謝すべきでしょう。日本がやっとまともな国防議論をできる環境にしてくれたし、こうしてボンクラ、マヌケを炙り出してくれたわけでもありますね。