首相の説明責任

小泉総理は説明責任を果たしていない、国民をバカにしている、という新聞・評論家が存在する。そういう新聞・評論家の方が国民をバカにしているか、それとも評論家ご自身がバカか。恐らく、その両方であろうと思われる。その評論家の思考回路は、
「小泉が言っていることはよくわからない。知識人、有識者と言われるワタシがよくわからないのだから、愚かな国民は絶対にわからないに違いない」
と思えばこそ、説明責任を果たせ、国民をバカにするな、ということになろう。別段、小泉首相は難しいことを言っているわけではない。字面以上のことはない、ということである。「任意」なのに「何故入らなかったのだ」と問い詰められる理由はあるだろうか。「何故」を問うことがすでに「任意」を認めていないことであり、この時点で論理が破綻している。つまり、今のルールで過去を裁こうとしている。無論、過去も現在も同じルールであるなら、それは可能かもしれないが、今回はルールが違う。例えば、ある道路の制限速度が60km/hだったとする。それが今日から50km/hになった。このケースで、昨日まで60km/hで運転していた人を逮捕する、ということが罷り通るだろうか。
あるいは、評論家・新聞・マスコミが意図するところは、むしろ「きっと小泉は1986年以降も未納未加入のはずだ。しかし、その証拠がない。だから、説明責任ということで問題を長引かせよう。そうするとネタに困ることはない。取材も国会に行けば済むことで楽だ」ということだろう。無論、このあと1986年以降未加入未納でした、ということになれば、嘘の発表だったと騒がれることにはなるのだろう。そのときは、恐らく内閣総辞職・総選挙ということになるだけのことだと思う。ここまで来れば、さすがは破壊屋・小沢一郎の面目躍如ということだろうか。