残念だったね、早野サン

http://www.asahi.com/column/hayano/ja/TKY200411090116.html
今週もやって参りました、「ポリティカにっぽん」の時間です。今週も電波満載で楽しめます。今週もakiさんのnews_from_japanが良いツッコミを入れてらっしゃるので、まずはそちらからご覧下さい。
http://aki1968.cocolog-nifty.com/news_from_japan/2004/11/post_10.html
で、私も便乗ツッコミ。
「ブッシュ再選 二日酔い気分」
イイ! タイトルから振るっています。これ書いてるときには、ヤケ酒で本当に二日酔いだっただけなんでは?
「ブッシュ氏の再選が決まったらイラクで米軍の大攻勢があるかもしれないと心配しているんですよ、とかねて日本外務省幹部から聞いてはいたが、それがこんどのファルージャ掃討作戦なのか。住民を追い出しての非常事態宣言はただごとではない。」
この後、この人「新聞記者」を自称するんですが、この人は武装勢力の正体を全然調べようともしていないんですね。読売の上記レポートが一日早かったら良かったのにね。あ、でもこの人、他紙は読まなさそうだな。それから、非常事態ってただごとじゃないって意味ですので、「非常事態宣言はただごとではない」って「インスタントコーヒーはコーヒーである」みたいな文章ですね。プロのモノ書きの文章とは思えない。
途中にツッコミたいところは山ほどあるんですが、
「これを読むと、こんどのブッシュ再選は、妊娠中絶、同性結婚、幹細胞研究(治療目的のヒト・クローン)に強く反対する宗教右派の力が押し上げたらしいことがよくわかる。ダーウィンの進化論をも否定する、このあたりのキリスト教原理主義の感覚は日本ではわからないところがあるが、宗教が集票と結びつく形は日本政治にもあるので想像はつく。」
宗教は悪い、というイメージを持たせたいのだろうけど、国家の枠組みを否定しない限りは(例えばオウム真理教のようなテロ集団になるとか、公明党のように憲法違反の法案を他国での布教活動の見返りとして行うなど)宗教は存在を認められます。早野サンの「非武装平和主義」の主張だって、実際に起こす行動は「平和・非軍事を言う」だけ。つまり「平和」を唱和することで平和が来る、という非論理的な「虚構」を信じろ、というもの。宗教は良くも悪くも「虚構」を信じることですから、「非武装平和主義」ってのは一種の「平和教」っていう宗教です。しかも、この「平和教」は国家が国民に対して行う公共サービスの重要項目である「国防」をするなと言ってるわけで、これは国家の枠組みを覆すモノ。ダーウィンの進化論を否定し、妊娠中絶・同性結婚・幹細胞研究に反対する宗教団体と、国防を否定する宗教団体と、どっちが国家にとって危険なのか。ちなみに、早野サンお気に入りだったケリー氏だって、国防は否定してませんよ。
「小泉さん、あまり見習わないでほしい、「批判に耐える」のでなく「批判にも耳を傾ける」ことであってほしい。」
同じ言葉を早野サン自身にお返しいたします。
「12月14日の自衛隊イラク派遣の期限を延長するのかどうか。ある与党幹部からこんな話も聞いた。」
はい、出ました、伝聞形。まあ、これは早野サンに限ったことじゃないけどさ。普通の報道記事なら別に構わんですが、これは「コラム」ですよ。早野サンの「主張」を述べてるんだから、誰か分からない「与党幹部」のコメントで自説強化は卑怯。誰が言ったのか、書けないのなら「私はこのように考えるのだ」と書けばいいし、書くことを前提に取材し、取材した人に名前を出す許可をもらうべき。下司のかんぐりでは、この「与党幹部」自体存在しないんじゃないの?って思うわけ。その疑問をこのコラムでは否定できませんでしょ?
「ブッシュ氏を大統領にいただくのは米国民の決定するところであってそれをとやかくはいえない。しかし、こちらもいつまでもつきあって深酒するのはいかがなものか。私もこのごろ酒に弱くなって、二日酔いが続くのはそろそろ勘弁してほしい。」
明らかにまずいことがわかっている「赤い」お酒には手を付けたくないんですけどね。