祝詞政治から脱却しないと民主党は政権交代できない

さて、先ほどの読売新聞の記事に戻ると、各所で話題になっていた民主党の「北朝鮮人権侵害救済法案」の内容が(私の記憶では読売新聞では初めて)記事になっていました。
「骨子は民主党北朝鮮プロジェクトチーム(座長・中川正春衆院議員)がまとめた。日本の在外公館などで保護された脱北者に対し、日本での在留資格を与えることや、職業の紹介、日本語教育などの支援を行うことを明記した。脱北者を支援する民間活動団体(NGO)などへの財政支援や情報提供も行うとしている。」
背筋も凍る内容ですわな。「日本の在外公館などで保護された脱北者に対し、日本での在留資格を与える」って意味が分かりません。日本人じゃないんですけどね。本人もそれを望むかどうかねぇ。言葉も通じない、生活習慣も全然違う日本で生活って、保護になってるんだろうか。日本で生活するための資金はどうするの? まずもって脱北者の方々は着の身着のままで脱出するわけですから、言い方は悪いですが文無しですよね。いきなり日本に来てどうやって生活するんです? 日本が国として援助するの? その財源はどうするの? ?マークだらけになってしまいます。「脱北者を支援する民間活動団体(NGO)などへの財政支援や情報提供」って、この時点でNGOじゃなくなってるしね。この民主党案、私は受け入れられない。現実的に無理な部分が多すぎる。確かに人道的だし、いかにも「日本人離れ」した地球市民の発想だけれど、実現するための具体的方策が全くない。こういうところが「祝詞政治」なんだよな。聞こえの良いことを叫ぶだけ。でもね、法律ってのは祝詞じゃなくて契約書(ルール集)なんだから、具体的な方策を書かなくちゃならないわけ。民主党が万年野党から脱却するには、こうした「祝詞政治」体質を抜け出すことが第一。まあ、私は無理だと思いますけどね。