朝日の思いやりが光る記事

国連の対イラク人道支援事業に関わる不正疑惑についての報道です。まず、読売新聞をご覧下さい。
「国連人道支援事業の不正疑惑、米連邦地検が3人起訴」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050415i212.htm

イラクに対する国連の人道支援事業「石油・食糧交換プログラム」をめぐる不正疑惑で、米ニューヨークの連邦地検は14日、米国人の石油会社経営者ら3人をテロ支援国家との違法取引などの罪で起訴したと発表した。
また、韓国人ロビイストが、同事業の創設を望んでいた旧フセイン政権の意を受け、国連に違法な工作を行った容疑で逮捕状を取ったことも明らかにした。
(中略)
逮捕状が出たのは朴東宣(パク・ドンソン)容疑者。検察当局によると、朴容疑者は1月に逮捕されたイラク系米国人と共謀し、90年代半ばに旧フセイン政権から少なくとも200万ドル(約2億1700万円)を受け取ったうえで、米国の法律に反して無届けでイラク代理人としてロビー活動を行った。この中で、ある国連高官の「世話をした」ほか、別の国連高官の息子の会社に100万ドル(約1億800万円)を投資したという。朴容疑者は韓国に潜伏中とされる。

同じ内容を朝日新聞も報道しております。
FBIが韓国人ロビイストに逮捕状 人道支援不正疑惑」
http://www.asahi.com/international/update/0415/007.html

イラクに対する国連の人道支援事業「石油と食糧の交換計画」をめぐる不正疑惑で、ニューヨーク連邦地検と連邦捜査局FBI)は14日、イラク政府に委託されてこの計画の実現を国連に働きかけた韓国人ロビイストに対する逮捕状をとったことを明らかにした。また、この計画で石油を購入していたテキサス州の石油業者らが、石油価格を操作して旧フセイン政権に数百万ドルのリベートを支払ったなどとして業者を逮捕、起訴したと発表した。
(中略)
発表によると、韓国人ロビイストは、70年代に当時の韓国中央情報部(KCIA)などが絡んだ米政界工作の「コリアゲート事件」で有名になり、日本の政界ともつながりのある朴東宣氏。韓国にいるとされる。届け出をしないで米国でイラク政府の代理人を務めたというのが、直接の容疑だ。

内容的にはほぼ同じ記述で、何が問題やねん、というところなんですが、太字にした部分。
読売:朴東宣(パク・ドンソン)容疑者
朝日:朴東宣氏
ちなみに、日本人が日本の警察当局から指名手配されている人を、朝日はどのように報じているかというと、
「酔って他人の家で入浴の疑い、大阪府警巡査を逮捕」
http://www.asahi.com/national/update/0416/OSK200504160008.html

酒に酔って無断で他人の家に入り風呂に入っていたとして、奈良署は15日、大阪府警布施署の地域課巡査岸本慎伍容疑者(21)=奈良市四条大路3丁目=を住居侵入の疑いで現行犯逮捕した。岸本容疑者は酒に酔っており、自宅から約50メートル離れた会社役員の男性(53)宅を自宅と間違えたらしい。

まあ、何とも笑える事件を引用して申し訳ないのですが、ここでは「容疑者」ですね。「氏」じゃない。
この統一感の無さは、一体何なんだと。