同じようにこの記事も見てみよう

今度は読売から。
「「町村外相が反省とおわび」新華社報道…沈静化狙う?」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050418it07.htm

【北京=竹腰雅彦】中国国営新華社通信は17日深夜、同日行われた日中外相会談について、李肇星外相が、「日中関係の改善と発展には、正確な日本の歴史認識が必要だ」と指摘したのに対し、町村外相が、日本の中国侵略に関し、「中国人民に大きな傷を与えたことへの心痛」や「深い反省とおわび」を表明したと伝えた。

??? どうもそんな事実はないと思われますが。
読売の記事、続けます。

18日の中国各紙は、この新華社電を「日本外相、侵略に深い反省と謝罪表明」などの見出しで一斉に掲載した。日本側の「謝罪」を強調することで、中国各地に拡大している反日デモを沈静化させたい狙いがあるものとみられる。
 日本側は、町村外相が会談で、日本が植民地支配に対する反省を表明した1995年の「村山談話」を改めて中国側に伝えた、と説明している。
 一方、新華社電は、町村外相が中国各地での反日デモに抗議したことなどは、一切触れていない。対照的に李外相が「日本にある中国公館や在日本中国人の安全確保」を強く求めたと報じている。

どうもこの新華社報道には嘘が多いように思います。例えば、17日の日中外相会談について、朝日新聞は次のように報道しています。
反日デモ被害、中国外相謝罪せず 対話は継続 外相会談」
http://www.asahi.com/politics/update/0417/008.html?t

会談で町村外相は、反日デモについて「3週連続して大使館などへの破壊活動や日本人への暴力行為があり、大変遺憾で深く憂慮すべき状態だ」と指摘。さらに「私自身も(中国の)王毅(ワン・イー)(駐日)大使に謝罪や賠償、暴力行為の再発防止を求めている。デモ自体は悪くはないが、破壊行為はいかなる背景、理由があろうと認められない」と主張した。
 これに対し、李外相は在留邦人や在外公館の安全確保に努める考えを示した上で「一部の過激な行為は自分としても賛成しないし、目にもしたくない」と述べたが、謝罪や賠償要求には答えなかった。日中関係について「このまま放置すると国民感情が地滑り的に悪化していく危険性がある。中国側はあらゆる措置を取るが、関係改善に日本側も誠意を持ってほしい」と述べた。

どうも日本が謝罪したとか、おわびを申し上げたとか、そんなことは全く事実じゃないようですね。だって、シナ北京政府にかなり寄っている朝日ですら、この報道ですから。
朝日新聞が正しいのか、新華社通信が正しいのか。さあ、今夜のご注文はどっち!?(違う)
同じ記事を朝日から拾ってみたいのですが、これまた記事になっていません。書けば、シナ北京政府官営の通信社を「嘘吐き」呼ばわりすることになっちゃうしね。新華社通信が正しいと書けば、朝日が「嘘吐き」ということになっちゃうし。

ここから追記:
朝日が新華社報道に関する記事を半日遅れで掲載してました。すんません、見逃してました。
「町村発言、謝った?謝らない? 食い違う日中の説明」
http://www.asahi.com/politics/update/0418/007.html

訪中した町村外相李肇星(リー・チャオシン)外相との会談で、日本の過去の対中侵略をめぐり「深く心を痛めており、いま一度、反省と謝罪の意を表明する」と述べた、とした中国の国営新華社通信の報道をめぐり、日中双方の言い分が食い違っている。原因の一端には、日本が歴史問題で改めて謝罪したと国民に印象づけることで、対日不満を沈静化させようとする中国当局の狙いがあるとみられる。
(中略)
一方、中国の武大偉(ウー・ターウェイ)外務次官は18日、記者団に「町村外相が謝ったのは、日本国内で一部の中国の機関に対し暴力など不当な活動が起きていることに対してであり、日本政府が歴史問題を適切に処理していないことに対してではない」と述べた。公式報道と当局者の発言とが異なるのはめずらしく、中国内部で会談の対外公表をめぐる意思統一が十分でない状況もかいま見える。

いや〜、苦しいねぇ、アサピー。「公式報道と当局者の発言とが異なるのはめずらしく、中国内部で会談の対外公表をめぐる意思統一が十分でない状況もかいま見える」と「日本が歴史問題で改めて謝罪したと国民に印象づけることで、対日不満を沈静化させようとする中国当局の狙いがあるとみられる」って言ってることが矛盾してまっせ。