さて、社説を比較してみましょう

事実関係の列記が多くなりがちですので、各紙の主張を端的に表しているところを抜き出すことにします。
まず、産経新聞から。
「■【主張】ロンドン同時テロ 戦う姿勢明確にしたG8」
http://www.sankei.co.jp/news/050708/morning/editoria.htm

今回の同時多発テロを受けて、小泉純一郎首相らG8首脳が、卑劣なテロ行為に対し、「立ち向かい、これを打ち負かすことを決意する」と強い意志を示したのは、当然のことだ。

次に読売。
「[英同時テロ]「国際秩序への挑戦は許せない」」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20050707ig90.htm

一般市民を巻き込んだ無差別テロである。国際社会の平和と安定への挑戦でもある。断じて許容できない。

テロリストに対しては、何よりも毅然(きぜん)とした姿勢で臨むことが肝要だ。テロによって得るものは何もない、ということを示さなければならない。

続いて、日経。
「サミット照準にした許せぬ爆弾テロ」
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20050707MS3M0700807072005.html

テロリスト集団はグレンイーグルズでの首脳会議に合わせて、その存在を誇示したかったと思われるが、首脳会議に出席している各国指導者は一致結束してこの種の卑劣なテロを非難、これに立ち向かうことを宣言した。ブレア英首相は「彼らがなにをしようと、わが国そして世界中の文明諸国が大切にするものをぶちこわすことはできない」と非難した。その通りである。

そして、毎日。
「英同時爆破テロ 卑劣な脅しに屈するな」
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20050708ddm005070039000c.html

またしても罪のない人々が襲われた。ロンドンで起きた大規模テロは、01年の米同時多発テロ、04年のマドリードでの列車爆破テロに続く、悪夢のような出来事である。犯行組織は特定できないが、前の二つのテロと同様、通勤時間帯の人々を狙ったことははっきりしている。卑劣な無差別テロを、改めて強く非難する。

無論、ブレア英首相が言うように、テロ対策は一国だけの問題ではない。サミットを狙い撃ちしたテロに対し、主要国の首脳はこの際、国際的なテロ対策を徹底的に話し合うべきではないか。

さて、ここまでの4紙はほとんど意見の相違はありません。タイトルを見ても、一目瞭然ですね。タイトルを見れば、内容の概ねがわかります。
ところが、朝日新聞は一味違います。
「英同時テロ あの悪夢がよみがえる」
http://www.asahi.com/paper/editorial20050708.html

ニューヨーク、マドリードに続いて今度はロンドンが襲われた。イラク戦争への報復が直接の動機なのかもしれない。だが、G8に代表される先進諸国への憎悪が背景にあると見るべきだ。

朝日だけは、テロリストの言い分を聞かなければならないと主張している様子。これが朝日クオリティーですね。