朝日、虚報を認める

事件から半年以上も経ってるし、確か「訴えてやる!」とか抜かしていた元気はどこに行ったんでしょうかね。
「NHK番組改変問題、改めて報告します」
http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507240365.html
んで、このあと検証記事らしいものが長々と続いてるんですが、タイトルが「NHK番組改変問題」だそうです。おいおい「NHK番組改編誤報問題」じゃないのかよw。
「読者の皆様へ」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250001.html
「取材の総括」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250002.html
「検証・番組改変の経緯」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250003.html
「NHKの見解 政治家の指示ない」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250004.html
「当時の取材 松尾武元放送総局長」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250005.html
「当時の取材 中川昭一議員」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250006.html
「当時の取材 安倍晋三議員」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250012.html
「NHK番組改変問題8―取材・報道への指摘について」http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507250013.html
えっとですね、個人的にはこんなに長々書いてるのは、読者に読む気を喪失させるためではないのかと思うくらいです。一括して読みたい方は、「【東京朝鮮学園第一初中級学校の呉伯根校長は荒川区小坂英二議員への脅迫をやめてください!】mumurブログ」のこちらのエントリーをご覧下さい。ついでに、コメント欄に寄せられたコメントが素晴らしいですw。
http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/28881123.html
朝日がNHKと与党との距離を問題にすること自体は、私はかまわないと思います。私が朝日に求めているのは、記事は「事実だったのか」ということだけです。多分、このあとも続くような勢いですが、すでにここまでで答えは出ていますので、そこを引っ張ってみましょう。
まず、「取材の総括」でこのように書いている。

当初の3人の証言は、相互に矛盾がなく、具体的・迫真的な表現が随所にあり、重い、と今でも考えています。したがって現時点では記事を訂正する必要はないと判断します。
 しかし、当事者が否定に転じたいま、記事が示した事実のうち、(1)(2)については、これらを直接裏付ける新たな文書や証言は得られておらず、真相がどうだったのか、十分に迫り切れていません。この点は率直に認め、教訓としたいと思います。

これが報道機関に許されるものだとは、私は到底思えません。例えば、ある携帯電話メーカーが、自分たちの試験・実験によって十分製品足りえるとして販売したとします。ところが、この携帯電話の電池は、充電の際に過熱する危険性がある、実際、過熱によってやけどをしたと指摘された。この指摘は、自分たちの試験や実験では得られていないデータだとします。そのとき、このメーカーが次のように抗弁したら、貴方はそのメーカーを信用できますか?
「我々が実験で取得したデータには矛盾がなく、製品として十分成り立つと考えている。したがって、現時点では弊社の携帯電話を回収する必要はない。しかし、電池が過熱しないことを直接裏付ける新たなデータは得られておらず、原因がどうだったか十分に迫りきれていない。この点は率直に認め、教訓としたいと思う」
馬鹿かアホかどちらかとしか思えないでしょ? こんな回答を携帯電話メーカーがしたら、朝日は先頭に立って叩くに違いありません。すでに、この告白の時点で、朝日は自らの報道機関・新聞社としての矜持を捨てたと見てよろしい。
さて、このあと、途中の記事は、はっきり言ってどうでもいいです。このやり取りは、以前にも記事になってました。むしろ、ここで気になるのは、このやり取りは、本田記者のメモなのか、それとも「隠し撮りテープ」の内容なのか、ということなんですがね。
で、(今のところ)最後の8番目「取材・報道への指摘について」で、このように告白しています。

ただ、安倍氏らがNHK側を呼んだ直接的な事実を示す新たなデータは見つかっていない。

これは朝日が憶測で記事を書いたということを、自ら告白したものです。
以上、長い朝日の自己検証記事の中で、意味があったのは、上記の引用部分だけです。まとめますと、朝日の主張は以下の通り。

  1. 直接、事実を裏付ける証拠がなくても、記事を書いてもいい。また、この記事を否定する事実が挙がっても、記事を訂正する必要はない。
  2. 新聞社は、憶測で記事を書いてもいい。

ある意味、このような告白をしてくれたことは、非常に意義があったと思います。