郵政民営化反対論者は日本人をバカにしてないか?

参院での審議も始まり、またまた反対者が何人出るだとか、反対者を処分しようとした自民党を批判していた民主党ジャスコ岡田が、自党の締め付けに躍起になっていたり、と昨日のエントリーじゃないですが、民主主義ってのは本当にいかがわしいシステムではありますね。そりゃまあともかく、真っ当に採決に及んで頂きたい。
さて、郵政民営化というのは、私は当然やって然るべきことだと考えています。日本国の金融資産のうちの約1/3を郵政が保持しているのです。要するに国民の金融資産の30%以上は、行政機構が運用しているというわけです。郵政が民営化されることによって、これが民間に流れれば、日本の金融は確実に活性化します。これこそ、日本にとって最も必要な景気回復策なのではないでしょうか。
反対論者は、世界の流れと逆行している、と言います。例に出されるのはニュージーランド。しかし、よく考えてみて下さい。世界第2位の経済力を持つ日本と、GDP世界50位そこそこのニュージーランドの民間活力とを比較することが間違っているんです。ニュージーランドの国家予算規模は、横浜市の予算規模とほぼ同額だそうです(横浜市財政局財政課 「ヨサンのミカタ」 http://www.city.yokohama.jp/me/zaisei/15mikata/honbun03.html)。
さらに、郵政民営化すると外資に狙われる、と言う人もいます。ハゲタカだの何だの言ってますが、自分たちはどうなんだと問いたい。使いもしない高速道路や文化ホール建設に使おうとする貴様らは、ハゲタカじゃなければハイエナだと言ってやりたい。同じ穴の狢です。
また、郵政民営化すると、民営化後の郵政会社が倒産する、という人もいる。これだけの金融資産を保持しているのに、倒産させてしまうようなバカを社長にしなけりゃいいだけのことです。こういう心配をしている人は、自分はバカである。自分が民営化後の郵政会社の社長になったら倒産させてしまう、と告白しているのに等しいと言ってやる。
さらに、郵政民営化すると、地方郵便局は切り捨てられて、地方はほったらかしになってしまう、という人がいます。もうすでにそうだってば。私は田舎住まいをしていますが、それでも町の中心に住んでいて、たまたま郵便局が近所にはある。しかし、カミサンの実家から最寄の郵便局まではクルマで15分。この状況は、ここ30年以上変わってません。また、私の父方の田舎は、島根県の山奥ですが、この集落に郵便局はありません。その代わり、雑貨店兼スーパーみたいな小さい商店があり、ここがヤマト運輸の取り扱い店になっている。郵便は出せないが、宅急便は出せるわけ。
また、郵政民営化すると、一律料金じゃなくなって地方−地方のハガキは3000円かかるかも知れない、という人もいる(要するに値上がりする)。お亡くなりになったヤマト運輸の小倉会長は、現役時代に次のように仰っていた。
「ヤマトにハガキを配達させてくれたら20円でやってやる」
郵便局がやるより、ヤマト運輸の方が安くできるそうです。また、すでにヤマト運輸メール便は、A4サイズなら100円で全国一律だったりします。しかも、自宅まで取りに来てくれる(このときは一回分の手数料として100円必要ですが、送るものが多数でも100円だし、荷物を届けてくれたついでとかになると手数料は不要になる)。
以上を考えると、郵政民営化反対論者は、揃いも揃って、民間人というのは度し難い蒙昧な連中であると考えているわけです。たとえ、郵政会社が倒産したって、金融資産は他の金融機関に流れるだけでしょう。どうしても郵便事業が国民にとって必要なら、その需要に応えようとする経営者が現れるでしょう(現にいるし)。そういう民間の活力というか、知恵を全く信用していない連中が、郵政民営化反対論者というわけです。
私たちをバカにする方を支持するか、それともそうでない人を支持するか。郵政民営化法案については、そういう視点も一面あるのではないかと思います。