チベットはまだまだ安定してないみたいです

チベット安定を宣伝 中国、自治区40年記念で」
http://www.sankei.co.jp/news/050829/kok073.htm

中国政府・共産党が9月1日のチベット自治区成立40周年記念日に向け、祝賀ムードを盛り上げている。独立運動の封じ込めと経済振興を柱にしたチベット政策の「成果」を内外に宣伝、中国によるチベット統治の正当化を図るのが狙いだ。
(略)
こうした宣伝政策について北京の外交筋は「党が独立派の動きを抑えきっていないからこそ、ことさらにチベット統治の軌跡を美化する必要があるのではないか」と分析する。背景には、中国のチベット統治に反対し、依然住民への影響力を維持しているとみられるダライ・ラマ14世(亡命中)の存在がある。

北京の外交筋、ってのは余計です。別に記者の邪推でも構わないし、私もそう思うね。ちなみにチベットは、現国家主席・コキントーにとって非常に重要な地。彼はこの地を徹底的に弾圧し、独立運動を封じ込めたことによって、中央での立身を得たわけですね。この記事には、年表もあるので引用しておきますと、

1950.1 中国政府「チベットは中国の領土」と声明
  10 人民解放軍チベットに進駐
  51.5 チベット政府と平和解放協定を締結
  56.4 チベット自治区準備委員会成立
  59.3 チベット動乱で解放軍がラサ鎮圧。ダライ・ラマ14世、インドに亡命
  65.9 チベット自治区成立
  87.10 ラサで独立要求デモ。6人死亡
  88.3 デモで警官ら29人が死傷
  11 胡錦濤氏が自治区党委書記に
  89.3 デモ続発、16人死亡、ラサに戒厳令全人代チベットの人権に関する欧州議会の決議に「内政干渉」と反論
  95.11 中国政府、パンチェン・ラマ10世の後継者をめぐる選定儀式をラサで主宰
2005.9 チベット自治区成立40周年

ちなみに、チベット清朝に服属していたものの、ダライ・ラマによる統治が継続して行われていました。つまり、朝鮮半島と同じ状態であったということですね。シナが「朝鮮半島は我が領土」と言って人民解放軍を進駐させたら、みんな仰天しますでしょ。チベットは、今、まさにそういう状態に置かれているということです。ウィグルや内蒙古も同じです。