朝日の社説に産経が答える

という形になってるような感じです。まずは、元ネタとなっているのは、この記事。
「首相「靖国はもう外交カードにならない」」
http://www.asahi.com/politics/update/1205/005.html
もともと、靖国参拝外交カードじゃなかった、ということは拙日記でもたびたび紹介してきた通り。ですから、小泉首相の発言は、元の状態に戻った、というだけのことなんですね。しかし、シナ共産党政府の工作期間として活動する朝日新聞としては、「ご注進」によってせっかく作ったカードが機能しなくなるのは、実に困るんでしょう。それで、こんな社説を昨日掲載してました。
「小泉外交 対話の扉が閉じていく」
http://www.asahi.com/paper/editorial20051206.html
例によって、「北東アジア」だの「近隣国」だの、具体的な国名を書かないで、いかにも日本が「孤立」しているように表現しているわけです。
で、それに対してか、産経新聞は本日の社説で、朝日的視点をお持ちの方々へ反論しております。
「【主張】靖国問題と外交 「カードにならぬ」は当然」
http://www.sankei.co.jp/news/051207/morning/editoria.htm
靖国参拝云々についてはともかく、朝日が「失敗」と断ずる日本外交について、正しい認識を持っておく必要があります。

日本は、中韓両国や東南アジア諸国連合ASEAN)との友好にとどまらず、米国やオーストラリア、南西アジアとの協調も東アジアの平和と安定のために不可欠であるという立場だ。これに対し、中国は米国の影響力を極度に嫌っている。
 今回の首脳会議に向け、日本はオーストラリア、ニュージーランド、インドの三カ国参入に成功した。日本のアジア外交の成果といえる。

こうした成果には一切触れないところが、まさに朝日クオリティですね。ま、産経が示した東南アジア・米・豪・南西アジア、というラインの協調体制は、実はシナ共産党政府が一番嫌がるものなんですね。
つまり、シナ共産党政府と日本では、外交的に「敵対」とまでは行かなくても「対立」する軸にあるということなんです。シナ大陸が自由主義社会であれば、シナ大陸を中央アジアや中東への通路とできる(かつてのシルクロードのように)んですが、シナ大陸は自由往来できるところではない。特にシナ共産党政府にとって「西域」は民族問題の火種を抱えているところですからね。結局、シナ共産党政府と日本は、エネルギー確保のために同じルート(中東→東南アジア→東アジア)を使うことになる。しかも、そのルートは日本やアメリカを中心とする自由主義社会によって運営されているわけですね。そこに、後乗りした格好になったシナ共産党政府は、何とかしてアメリカや日本の影響を排除したいと躍起になっているわけです。だから、日本とシナ共産党政府の間では、丁々発止の外交があるのが普通です。靖国参拝をネタに交渉をキャンセルするのも、一つの「手」。しかし、今や日本外交はそれに屈しないという姿勢を持ったということなんですね。
さて、もし私が本当にシナのことを思い、シナのためになり、かつ日本にとって脅威となるような外交・エネルギー政策を提案するとすれば、それは民主化ですね。民主化し、国内の往来を自由にすることです。シナ大陸は共産党によって往来を極度に制限されています(特に西域)。しかし、これが自由になると、現代版のシルクロードが出来上がる。そうなったとき、シナ大陸は日本にとって脅威の存在になる、と私は考えています。