微妙だがやはり評価できない

前原・民主党代表の訪シニュースより。
「唐国務委員が靖国参拝批判 前原代表が唐氏と会談」
http://www.sankei.co.jp/news/051211/sei061.htm

唐氏は小泉純一郎首相の靖国神社参拝を厳しく批判し、日中関係について「国交正常化以来、最も困難な状況だ」と指摘した。唐氏は「首相、外相、官房長官は参拝しないことを歴代内閣に申し入れ、そうしてくれていたのに、なぜ小泉内閣だけできないのか」と、首相の姿勢を批判した。
 これに対し前原氏は首相ら3人の参拝自粛に賛意を示し、「他国から言われてやめるのではなく、自発的、大局的な見地から参拝を自粛することが大事だ」と述べた。

まず批判から。
なぜ「中曽根内閣以前には、シナ共産党政府は靖国参拝を問題視していなかったのですか?」と聞き返さないのでしょうか。敵対する政党を批判するために、国外の勢力に阿る姿勢はいただけない。
ま、シナのオジサンに対しては次のようにご返答申し上げておきます。
「では、中曽根内閣よりも以前には、何故、シナ共産党政府は靖国参拝に一切抗議しなかったのですか?」
まあ、それでもシナの軍事力を「脅威」と表現できたことは、評価しておきましょう。ただし、このままでは恐らく民主党は再びクーデターが起きそうな気配ですが。
「中国脅威論・憲法改正 「前原発言」に波紋」
http://www.sankei.co.jp/news/051211/sei032.htm

前原代表の米国での発言にかみついたのが、民主党副代表も務めた横路孝弘衆院副議長(現在無所属)だ。十日の講演で、前原発言を「非常に問題が多い」と強く非難。とくに中国の「軍拡路線」を「現実的脅威」と位置づけた点を、「アジアの中の日本が(周辺国との)友好を考えないでどうするのか」と苦言を呈した。

というか、この旧社会党出身のオッサンは、シナ共産党政府の軍事力を脅威と感じていないようです。多分、自分たちへの援護射撃をしてくれると思ってたりしてw。
さて、例によって、少し真面目に考えてみます。
まず、私は「A級戦犯合祀」を理由に靖国参拝をしない、という前原氏の姿勢に、不満はありますが、それ自体、問題があるとは思いません。無論、私の選挙区に前原氏が立ったとし、その対立候補靖国参拝を行う人(例えば麻生太郎外相のような人)が立てば、私は前原氏には投票しません。もちろん、その逆を行う人もいるでしょう。つまりは、その人の思想信条が、投票結果という政治的行動に影響を及ぼすだけのことであって、それ以上の意味はない。また、国務大臣だとか主要閣僚だとか、そういう人たちに靖国参拝を自粛しろ、というのは、その特定された個人に対して、信教の自由を停止する、ということですから、これは重大な憲法違反だと言えるわけですし、また、国務大臣を選んだ内閣総理大臣や、国会議員を兼職する国務大臣を支持し、投票した有権者に対しても、重大な憲法違反を行うことになるわけです。何故なら、国会議員は有権者が自分の思想・信条・信教の観点から、有権者の意見代表者として選ばれた人たちだからなんですね。
ですから、前原氏が発言するとすれば、
「私はA級戦犯が合祀された靖国神社には参拝しない。今の靖国神社に参拝する人の気持ちは理解できない。」
とだけ言えばいいんです。その考え方が、受け入れられるか否かは、有権者が決定することなのですね。
ですから、日本国の首相や主要閣僚が靖国神社に参拝して欲しくなければ、国会の過半数を獲得し、内閣不信任案を可決させなければなりません。そして、それを受けて行われる総選挙において、靖国参拝拒否を旗印に戦わなければならないのです。このプロセスのどこかで挫折すれば、まだ「首相および主要閣僚の靖国参拝禁止」は民意になっていない、と解釈すべきです。世論調査というのは、あくまでマスコミや政府が調べただけのことであって、法制上何の拘束力も持ちません。行政府の方針を変えるためには、日本では立法府の構成員を選び直さなければならないのです。
以上が、靖国神社参拝に反対する人たちへの提案です。いや、お節介と申し上げてもいいかも知れない。というのも、彼らは具体的かつ合法的な行動の取り方を知らないようなので。
何度も言いますが、靖国参拝に反対する人たちに靖国神社に参拝しろ、なんて私は一切申し上げるつもりはございません。ただ、私がどういう地位であれ(ヒラ社員であれ、社長であれ、日本国首相であれ)、お葬式を仏式で出し、結婚式を教会式で挙げ、神社に七五三詣でをして子供の成長を願い、そして日本のために亡くなられた方々のために靖国神社に参拝する自由を奪う権利は、私以外の何人も持たないことを、理解しておいて下さい。