イエロー疑惑騒動

本日付の産経朝刊には、黒田勝弘氏のレポートが掲載されています。
ES細胞論文「捏造」 韓国イメージ失墜 期待一身「虚構の科学」芽ぶく」

この結果、黄教授はもちろん、国を挙げて彼をもてはやしてきた韓国は「生命工学の最先端国」から「ニセモノ科学の国」になってしまった。今回の捏造疑惑追及が外国からの指摘ではなく、国内の研究者やマスコミによる一種の”内部告発”によるものだったことは救いだが、韓国の国家イメージ失墜は避けられない。

もともとこれは、南朝鮮MBCテレビが疑惑を追及したんですね。で、それで普通に「捏造」が明らかになっていれば、それほど南朝鮮のイメージダウンにはならなかったと、私は思うんです。しかし、その報道を受けた南朝鮮国民、およびマスコミの反応が、他の国と全然違っていたんですよね。

世界まであざむく結果徒となった”黄教授騒動”の背景については、(1)韓国でよく見られる成果や業績を急ぐあまりの拙速(2)国際的な配慮や慎重さを欠いた「やっちゃえ」主義(3)政権の業績にしたい政府の過剰な期待と支援(4)「やった、やった!」あるいは「ウリナラ(我が国)最高!」的な世論の愛国主義ーなどが複合的に重なった結果といわれる。

ここで私が重視したいのは、(3)ですね。「正史」主義が未だに蔓延する南朝鮮では、自らの政権の正当性を主張する必要があります。つまり、前政権よりも自らが「優れている」(この優劣主義は、南朝鮮の全ての事象を分析するのに必要な要素だと思います)ことを示さないといけないと思っている。他の3点は、ネット上のコリアヲチャはよく知ってることですが、黒田氏も次のように指摘しておられます。

国際的に競争が激しい先端科学分野では、学術論文や研究成果の捏造は先進国を含め各国でままある。しかし韓国ではそれが愛国主義に結びついた。世論が一色となって異論、異見を許さない雰囲気になるのだ。”反日”のような外交、政治問題はもちろんとして、今回は冷静な学問的判断が求められる科学分野にまでそれが広がった。事件の反省点として「盲目的な愛国主義」も挙げられている。

日本は歴史を歪曲するな、反省しろ、というのだから、よほど日本が陥った「盲目的な愛国主義」にも詳しくて、それを避けるようにしているのかと思ったら、まんまパクリなんですよね。まあ、この事件を機に、と期待しても無理なんだろうなぁ。
で、わかりやすいまとめは、pandianiさんの「厳選!韓国情報」より。
「★ソウル大調査委が「黄教授のES細胞論文は捏造」と発表 」
http://blog.goo.ne.jp/pandiani/e/77d191172944d63baa81d2f0c93414f0
記者が泣いてるところが、今回の事件のツボかも知れませんね。あと、さらりと書いてある朝日新聞の対応が面白いです。

【関連情報3】
2ちゃんねるマスコミ板、「朝日の社説」スレより
976 :文責・名無しさん :2005/12/16(金) 21:11:29 id:MCsr6TPC
韓国の黄教授のES細胞捏造疑惑に対して、朝日新聞はどのような記事を書くだろうか。
このスレで日ごろから朝日の記事の傾向を観察されている諸君なら、おそらく、
(1)「捏造なら日本人だってやっている」
(2)「黄教授のすべての業績が捏造だというわけではない。」
(3)「今回の背景には、期待が大きすぎて重荷だった面もあり、同情すべきだ。」
といった趣旨の文言のいずれか一つは記事に登場することを期待されるであろう。
ところが、驚く無かれ。
韓国ES細胞研究 渦中の教授「決定的なミスがあった」
http://www.asahi.com/international/update/1216/009.html

日本も例外ではない。昨年12月には理研で論文データ改ざんが明るみに出て、研究リーダーら2人が依願退職した。東京大学では工学系教授らの論文疑惑で調査が続く。日本学術会議の調査では、過去5年間に少なくとも113学会で論文盗用などの不正行為が問題になっている。科学技術文明研究所の米本昌平所長は「黄教授は家畜で同様の研究をしており、真っ黒とは思えない。ただ、世界最先端の分野で、国家的な期待を背負って英雄視され、ぜひ成果をというプレッシャーはあったろうし、誘惑にもかられやすかったのではないか」と同情的に話している。

上に挙げたいずれか一つではなく、そのすべてが登場するのだ。

笑うしかないw。