だから皇室の問題なんだってば

皇室典範改正 広がる慎重論 首相は強硬、反小泉を警戒?」
http://www.sankei.co.jp/news/morning/27pol003.htm

政府が今国会への提出を目指す女性・女系天皇を認める皇室典範改正案に、「女系天皇は皇統の断絶だ」と危機感を募らせた男系継承尊重派の包囲網が強まっている。政府・自民党内に提出見送り論が高まる中、小泉純一郎首相は「今国会で成立させた方がいい」と強気の姿勢を崩さない。このため、党内からは「首相は郵政民営化の時と同様、反小泉勢力による政局ととらえている」などの憶測が出ている。

改革フェチの小泉首相の性格を考えれば、皇室も「改革」の対象であろうことは想像に難くありません。んなことは、そもそも有識者会議なる茶坊主会議を集めたことでわかってることです。
そもそも皇位継承の問題は、天皇家の問題です。天皇陛下は「国民統合の象徴」ではありますが、誰が皇位を継承するかということを国民が決める、という話じゃありません。これは皇室内の問題であって、私たち国民が口を挟んではいけない問題です。
女系反対派(私もそうですが)が有識者会議と同じ土俵で議論してはいけない。反対派の取るべき立場は、国民はこの問題を議論せず、ということでしょう。そういう意味では、小堀先生らのこうした行動

また、学者ら有志でつくる皇室典範問題研究会(代表・小堀桂一郎東大名誉教授)は同日、緊急記者会見を行い、問題解決の方策を提言した。
 提言は、(1)特別法を立案し、元皇族とその男子子孫に皇籍に復帰してもらう(2)皇室会議が対象者の中から年齢、経歴、適切な人数などを考慮して復帰をお願いする(3)復帰した者の皇位継承順位は、原則として現行の皇室典範の規定を適用する−など具体的な内容だ。

もですね、危機感の表れとは思いますけれど(内容には私も同意できますが)、余計なことかも知れない。できれば、こうした方々には、何事も皇族でお決めになって下さい、と申し上げて欲しい。
でね、皇室典範改正の前には、やはり皇室会議の開催が必要だと思うのです。そもそも、国民が皇室のご意向を公式にお聞きできる場は、皇室会議しかないわけです。皇室典範を読むと、皇室会議皇位継承臣籍降下などの問題を扱うことになっている。だから、皇室会議を開催しろ、と小泉首相に申し上げたい。皇位継承問題を議論するのに、皇室会議を開催しないというのは、皇室会議議長たる内閣総理大臣の職務怠慢ですよ、とね。
皇室会議は、皇室典範によると、次のようなメンバーで構成されるそうです。

第28条 2 議員は、皇族2人、衆議院及び参議院の議長及び副議長、内閣総理大臣宮内庁の長並びに最高裁判所の長たる裁判官及びその他の裁判官一人を以て、これに充てる。
http://www.houko.com/00/01/S22/003.HTM

少なくとも、この場できちんと皇族の方々のご意見をお聞きすべきです。確かに、この人選だと「女系容認」という方々が多数派になるかも知れません。しかし、皇族の方々がどのような意見をお持ちなのかは、公になりますでしょ。それが一番重要なことだと私は考えます。