こうでなくっちゃ

やはり産経は社説に持ってきましたね。
「■【主張】朝日社説 「言論封じ」こそ控えては」
http://www.sankei.co.jp/news/060203/morning/editoria.htm
内容はいつもの通りです。ただ、これを持って来たところは流石かと。

皇位継承問題に限らず、靖国歴史認識問題など多くのテーマで、産経と朝日は対立しているが、もし、朝日の言論が封殺されるような事態が起きれば、言論の自由を守る立場から、産経は朝日を徹底して擁護するだろう。現に過去に起きた朝日へのテロ行為に対しても、この立場を貫いてきた。

で、過去に起きた朝日へのテロ行為とは、朝日新聞阪神支局襲撃事件のことです。すでに時効になってしまった事件ですが、この件については、以下のサイトを紹介しておきましょう。
「■朝日と読売比較スレッド■その11」(「朝日新聞を購読しましょう」より)
http://www.asahicom.com/yoas11.html#R27

ホルスト・ヴェッセル! ダー!
ホルスト・ヴェッセル! ダー!
ナチは民衆の同情を引くための英雄を欲していました。若いナチ隊員が娼婦の宿でぽん引きに撃ち殺されたのを利用し、その若い隊員を名誉ある殉職と偽り、英雄に仕立てあげたのです。それ以来ナチは党歌をうたう都度、殉職した若い隊員の名前を叫びました。ホルスト・ヴェッセル!
民衆に訴えかけるためには、難しい理屈や無味乾燥した真実など役に立ちません。わかりやすく、感情に訴えるシンボルが必要なのです。時には女、子供の泣き叫ぶカラー写真がその役割を果たすでしょう。しかし、もっとも訴求力がシンボルは死者です。
平成15年3月11日、朝日襲撃事件の関連事件がすべて時効となりました。紙面は一面からこの事件の記事で持ちきりです。
■朝日(3月11日朝刊14版)
(1面左)
朝日新聞襲撃すべて時効
●116合字軒 静岡支局事件で成立
言論の自由を守り続ける 東京本社編集局長 秋山耳火太郎
「刑事事件としては時効となりましたが、朝日新聞社と私たち社員にとって『時効』はありません。」
(2面社説)
赤報隊時効――暴力には屈しない
「時効になっても、事件の追及はやめない。暴力に屈しない。改めて、そう誓う。」
(28、29面特集)
「ものいえる社会」大切、「時効」越え、今後も追求
(38,39面社会面)
●朝日襲撃事件すべて時効「いつの日か真相を」
●遺族・捜査員「悔しい」
●捜査本部 解散後も担当者
●小尻記者遺族ら 犯人問いただしたい、絶対にあきらめない
他の事件の時効でこれほど大きな扱いが記憶にあるでしょうか。記事の大きさは事件の重要性に比例します。そして、記事の大きさを決めるのは新聞社の権利であり、読者はその与えられた重要性を鵜呑みにして、今回の時効が他のすべての事件では見られないほど重要であることを認識する必要があります。この15年間、毎年、これらの事件の日が来るたびに朝日は大特集を組んできました。韓国人に惨殺された親代わりの事件は社会面のすみのベタ記事で、毎年時効になる多くの凶悪事件は忘れ去ってもかまいません。朝日新聞社社員を殺したこの事件は永遠に語り継がれ糾弾され続けなければなりません。
オジリ・トモヒロ! ダー!
オジリ・トモヒロ! ダー!
たとえ、貴方が強盗団に殺され、犯人が見つからなくても、そんなことはたいした事件ではありません。時効になったとしても記事にする価値もないでしょう。人の命の重さなど同じであるわけがありません。朝日の社員の重さは、15年間毎年大きく取り上げられ続けられるほど重いのです。しかし、貴方の命の重さなど朝日記者の千分の一の価値もありません。貴方の死亡記事など、社会面のベタ記事が、せいぜい社会面のトップに一回載って終わりなのです。貴方に対する暴力など忘れてもいいのですが、マスコミ、とりわけ朝日新聞社員への暴力は特別扱いする必要があります。
オジリ・トモヒロ! ダー!
オジリ・トモヒロ! ダー!
15年間飽きることなく毎年紙面を飾ってきた朝日教殉教者の小尻記者の写真。小尻記者は正義の朝日のシンボルとして奉られています。両親の悲しいコメントは読者の同情を誘い続けてきました。読者に皆さんも自分自信の矮小な立場を忘れて、正義の朝日の立場に立って、悪を憎むことができたでしょう。さあ、みなさん、小尻記者の死を心の底から悼み、正義の朝日新聞に支持を表明しましょう。そして他の凶悪事件の記事は忘れても、小尻記者の死だけは永遠に語り続けましょう。
オジリ・トモヒロ! ダー!
オジリ・トモヒロ! ダー!

ということで、朝日新聞は「言論の自由を守り続ける」と言っていたわけですね。しかし、皇族の方々がご発言することは「控えては」と言っているんですね。何というダブルスタンダード。あまりに見事過ぎます。