貴様らがきちんと伝えないからでしょ

当事者の意見を無視する、という大変な暴挙を提案しているのが、本日の朝日の社説です。
「寛仁さま 発言はもう控えては」
http://www.asahi.com/paper/editorial20060202.html#syasetu1
相変わらず敬語の使えない朝日新聞です。朝日新聞が敬語を使う対象は、一体誰なんでしょうかね。

だれを天皇とすべきか。皇位継承天皇制の根幹にかかわる問題だ。国民の間で大いに論議しなければならない。
皇族にも様々な思いはあるだろう。自らにかかわることだけに当然だ。だが、それを外に向かって発言するとなると、どうか。改めて考える必要がある。
当事者である天皇や皇族がどう考えているのかを知りたいと思う人もいるだろう。自由に話をさせてあげたらいい、という人もいるにちがいない。

その心意気やよし。ぜひ、朝日新聞世論調査をやってみなさい。女系賛成・反対ではなくて、当事者である天皇陛下、ご皇族の方々の意見を尊重すべきかどうかを聞いてみなさい。少なくとも、そういう世論調査の結果は、私は知らない。自分がやってみた小さなアンケートで8割の人が、尊重すべし、と答えておられましたが。

憲法上、天皇は国政にかかわれない。皇位継承資格を持つ皇族も同じだ。

天皇陛下とご皇族は違いますけど。勝手な解釈で断定しないように。

寛仁さまひとりが発言を続ければ、それが皇室の総意と誤解されかねない。そろそろ発言を控えてはいかがだろうか。

何か引用しようと思っても、あまりに不遜な言葉が並ぶので、気分が悪くなってきます。ともかく、朝日がこのように結論付けたと言うことは、寛仁さまのご発言が朝日新聞にとって非常に都合の悪いものである、ということの証ではありますね。
まず、皇位継承は「政治」の問題ではない、というのが私の立場です。これは、天皇家およびご皇族という「家族」の問題です。だから、他家の人間である私たちがとやかく言う問題ではない。これが基本であるはずです。国民統合の象徴であるからと言って、私たちに天皇家のルールを決める権利は、本来ありません。だから、そもそも皇室典範が国会で議論できるような一般の「法律」だと考えてはいけません。
だから、朝日の結論は大いに間違っている。発言を控えるべきは、皇族以外の全ての人間が控えるべき(小泉首相有識者会議も)。本当の意味で、「有識者」が「有識」ならば、「そもそもこの問題を我々が議論するのは間違っています。陛下およびご皇族の方々のご意見を尊重しましょう」となるのが普通です。
それから、寛仁さまが何故、このようにご発言をされているかというと、マスコミが女系天皇女性天皇の違い、そしてこれまでの皇位継承について、きちんと報道していないからでしょう。寛仁さまはその旨をさかんに仰っている。朝日新聞には、そこは聞こえていないようです。
みんなに聞こえないものが聞こえ、みんなに聞こえるものが聞こえない。流石、朝日クオリティ。