謝罪できる国 悪乗りする国

私には、何故この問題を日本政府が仲介に乗り出さないのかが大いに疑問です。安保理常任理事国になる運動なんかより、ずっと国際社会に対する信義を得るチャンスだと思うんですが。そういうところで出て行くことが「イヤラシイ」という面もありましょう。しかし、ここで「オレたちには関係ない」としている態度は、結局、イスラム社会からもキリスト教社会からも距離を置かれてしまうことになるんじゃないかと。
すでに国連が国際問題調整機関としての力がないことが明らかになっている。かといって、アメリカは「仲介者」としては余りに偏りがある。その点、イスラム教国でもキリスト教国でもなく社会主義国でもない(社会主義国は宗教を全否定する「宗教国家」)、それでいて世界に対してそれなりの利害関係を持つ国は日本しかないのですから。
ちなみに、南朝鮮やシナ共産党政府は無理。これの仲介役を買って出た途端、
「おい、日本への靖国批判はどういうこっちゃ?」
と言われることになるからです。まあ、シナ共産党政府は社会主義国なんで、そもそもキリスト教徒やイスラム教徒にとっては受け入れがたいのですけどね。
さて、それでも謝罪できる国はきちんと謝罪しています。
「風刺漫画掲載で謝罪 ニュージーランドの新聞、テレビ」
http://www.sankei.co.jp/news/060209/kok005.htm

イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載、放映したニュージーランドの新聞2社とテレビ局2社の代表は8日、ウェリントンニュージーランドイスラム教団体連盟のカーン会長と会談、イスラム教徒の怒りを招いたことを謝罪した。
謝罪したのは4日付のドミニオン・ポスト紙とプレス紙、テレビ・ワンなど。新聞社側は風刺漫画を再び掲載しないことを約束したが、テレビ局2社は再放送しないとの確約はしなかった。
カーン会長は謝罪を受け、ニュージーランドイスラム諸国の禁輸対象から除外されるよう働き掛ける意向を示した。(共同)

しかし、自由平等博愛を掲げる国のマスコミは暴走しています。
「仏紙、新たな風刺画掲載 EU代表は中東歴訪へ」
http://www.sankei.co.jp/news/060209/kok025.htm

フランスの漫画週刊紙は8日発売の紙面で、イスラム預言者ムハンマドの風刺漫画問題を特集した。イスラム教徒を挑発したと受け取れる内容の多数の漫画や見出しを掲げており、同教徒の反発が激化する恐れがある。欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表は、風刺漫画問題で悪化した欧州とイスラム諸国との関係修復のため、12日にも中東歴訪に出発する。
風刺漫画を特集したのはシャルリー・エブド紙。同紙は一面で「原理主義者についていけないムハンマド」との見出しとともに、ムハンマドが顔を覆いながら「愚か者に愛されるのはつらい」と嘆く構図の新たな漫画を掲載。このほか問題の発端となったデンマーク紙の風刺漫画を転載するなど、全16ページのうち11ページで風刺漫画問題を取り上げた。
同紙は8日、記者会見を開き、特集号の売り上げが通常の約3倍の40万部近くに達するとみていることを明らかにした。同紙の発行部数は通常約14万部だが、今回は大幅に増刷した。
コペ政府報道官によると、シラク大統領は8日の閣議で「激しい感情をかき立てるあからさまな挑発行為を非難する」と述べ、同紙を批判した。
ブリュッセルからの報道によると、ソラナ上級代表はイスラム諸国会議機構(OIC)事務局があるサウジアラビアのジッダやエジプト、ヨルダン、パレスチナ自治区などを訪問するとみられている。

シラク大統領の声明はせめてもの救いかも知れません。日本のマスコミは、他山の石として、決して真似しないこと。