見送りですか

「「ゆとり教育」転換見送り 中教審部会、現行指導要領を堅持」
http://www.sankei.co.jp/news/060214/sha035.htm

文部科学相の諮問機関、中央教育審議会の教育課程部会は十三日、学習指導要領の見直しに関するこれまでの審議経過報告を了承した。学力低下への国民の不安が高まるなかでの審議だったが、現行の学習指導要領の理念を今後も堅持すると明記、ゆとり教育路線からの抜本的な転換は事実上、見送られた。存廃を含めて見直しが諮問されていた総合学習も今後、改善充実を図る方向で「ゆとり教育」「学力低下」に対する国民の不安を払拭(ふっしょく)するにはほど遠い内容となっている。

諮問機関というものが全然役に立たないことは、皇室典範改正の際でもわかってることで、結局、諮問機関の役目とは、諮問元のお役所の意向を、あえて外部に言わせるだけのものだと考えてよいのでしょう。
もともとゆとり教育にしろ、総合学習にしろ、週5日制にしろ、日教組だか何だか知りませんが、現場の教員が楽できるシステムですからね。これは実際に教育の現場で働く友人が言っているのだから間違いないと思います。部活の顧問を真面目にやっている先生にとっては、週5日になろうが、総合学習をやろうが全然関係ない。ただ、特定の思想活動にご執心の人にとっては、都合のよいシステムです。ゆとり教育の名の下に、週休二日を獲得。総合学習という名で、特定の思想教育。ふざけています。
しかし、裏を返せば学習塾産業は、ゆとり教育の恩恵を蒙っているわけですから、これはこれで民間にとってはいいことかも知れないとも思います。そもそも、江戸時代の日本には公設の学校はなかったわけですが、それでも教育水準は高かったわけで、底辺は寺子屋、上層は○○塾(代表例は適塾など)などが受け持っていた。そういう意味では、公立教育に頼らない、というのは、ある意味では日本的なのかも知れませんね。
まあ、今回の中央教育審議会の答申は、こういう解釈で。
「公機関の教育に頼るべからず」
そう思えばよろしいのではないかと思う次第です。その分、税金は返せ。