ここにも利権あり

家に帰って教科書を読んだことがある人ってどれだけいるんだか。
「政府・与党に小・中教科書貸与論が浮上、文科省は反発」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060508i401.htm
小中高と、教科書をほとんど自宅に持って帰ったことがない(机の中やロッカーに入れたまま)生徒だった私としては、これで何が悪いんだろうか、と思いますが。

小中学校で教科書が児童・生徒に無償で配布されている制度を廃止し、貸与制や有償制などを導入する構想が政府・与党内で浮上してきた。
義務教育費を削減するため、財務省などが提案し、自民党内の一部にも理解を示す意見がある。ただ、文部科学省は「無償配布制廃止は教科書に書き込みができないなど、学習にも影響する」と強く反発しており、議論の先行きは見えていない。

いや〜、素晴らしすぎる理由ですね。教科書に書き込みするくらいなら、ノート取るってのw。まあ、貸与案がいいかどうかは別問題ですが、役人の反対理由が面白すぎる。

貸与制の問題点として、〈1〉ハードカバーにするなどの工夫が必要で、教科書価格が上昇する〈2〉自宅での予習復習が困難になる〈3〉保護者が個人用教科書を購入する傾向が強まる――などを挙げた。

まあ、(1)はわかる。でも、これでトータルの価格が安くなるんなら、それでいいわけでしょ。どれくらい上昇するの? 私の経験では、教科書って結構丈夫に作ってあったと思うけどなぁ。教師から教科書でよく頭、小突かれたとき痛かったもん。で、あとの二つなんか理由にもならん。だいたい予習復習の教材って、教科書外のドリルとか問題集に頼ってるのが現実でしょうが。役人ってホント現場を見てない。で、(3)なんか問題だと思う方がおかしい。むしろ、親が教育に熱心になるという点で、いいことじゃないか。何だ、あれか、文科省の資格試験を通った教師が無能だってのがばれるのが嫌なんですかね。
貸与制にしたところで、無償配布と同じくらいのカネがかかりますよっていう試算を出す方が先だと思うんですけどね。ま、文科省の中にも、教科書利権ってのがある証なんでしょうな、きっと。