長野県知事選だったのか

いや、ノーマークでした。
ってことで、本件については、「泥酔論説委員の日経の読み方」さんに一任。
「長野知事に村井氏初当選・田中氏3選ならず」
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=329372&log=20060807

メディアは田中か反田中かということで、「脱ダムなど理念はよかったが手法が拙い」と言い訳してみせますが、前回田中氏に入れた有権者は「わずか1年半で結論を出すには早すぎる。もう少し経過を見てみたい」という思いが大半であったことが、後の調査で明らかになっています。
田中県政に重大な問題があったことは誰もが認めた上で、執行猶予を与えたという形だったわけです。
しかし、4年やらせてみてもやっぱり駄目だったというのが民意でして、しかしこの間、日経などはずっと長野県政に対し無批判であったどころか、先進的な地方自治だと高い評価を与えてきたのです。
こういうギャップを知らない多くの国民は、田中康夫落選の報に「えっ?」と驚いたでしょうし、「これで土建屋県政がまた復活する」とかの間違った感想を抱くかもしれません。
これは情報の受け手側が悪いのではなく、田中氏の問題を腫れ物に触るかのように報じてこず、いやそればかりか明らかな嘘が含まれる彼の自己宣伝を平然と垂れ流すマスメディアに大きな責任があるんですね。

我らが滋賀県の嘉田知事は何かと田中知事と比較されるでしょうね。
さて、ここからは滋賀県の新幹線の駅について。嘉田知事(および支持者の方々)は、当初「凍結」のことを、発生費用ゼロとする、と考えていたようです。しかし、すでに県・関係自治体と工事関係者ならびにJR側とは契約が発生しているのですから、当然、違約金も発生するし、現時点で進捗した分に対する費用も発生します。つまり、大人の社会の約束事として、これは「払うべきお金」です。これを「民意」を盾に「踏み倒す」ことは許されません。
私は新駅建設には反対ですよ。ですから、きちんと違約金・進捗分を支払って、その上で建設を破棄しなさい、と申し上げたい。もったいない、ということも大事だけど、大人同士の約束事をきちんと守ることも大事です。無駄な金になるじゃないか、という意見に対しては、民意を無視して事業を行おうとしたことに対する勉強代だ、と答えるしかありません。税金の使い道を決める議会と、執行する知事。その選挙に、もっと真面目に我々は取り組まなくちゃならない、ということだと思います。