当事者になったつもりで考える

紀子さま、男のお子さまご出産」
http://www.sankei.co.jp/news/060906/sha010.htm

秋篠宮文仁親王殿下(40)と同妃紀子殿下(39)の第3子が6日午前8時27分、東京都港区の愛育病院で誕生された。宮内庁によると、お子さまは親王男児)で、体重は2558グラム。皇族としては初めてとなる帝王切開でのご出産となったが、母子ともにお元気という。皇室では昭和40年にお生まれになった秋篠宮さま以来、41年ぶりの男子で、天皇、皇后両陛下には皇太子さまの長女、愛子さま(4)に続く4人目の孫。お子さまのご誕生で皇族は皇后さまをはじめ22人となった。

宮様、妃殿下、ならびに皇族の皆様方、おめでとうございます。我が家にも、10月に第二子たる男子が生まれる予定でございます。親王殿下と同い年ということは、我が子にとって大変光栄なことでございます。このたびは、本当におめでとうございます。皇室の益々のご繁栄を心からお祈り申し上げます。





半年前は皇室典範の「改正」議論が大変喧しかった。一つだけマスコミを褒めるとすれば、この半年間、議論を自粛したことである。流石にこればかりは、国民も容認しないと思ったのであろう。そういう判断が、マスコミにも出来ることを証明した。なら、何故、靖国の話も同じことが出来ないか、大変私は不思議に思う。
で、この問題にケリを付ける一番良く、かつ唯一の方法がある。それは皇室典範の「廃止」である。
そもそも皇室典範は、明治憲法下においてできたものである。それが、昭和憲法下で修正され、現在に至る。しかし、皇室は2,600年である。典範のなかった時代が、圧倒的に長い。だから典範など不要なのである。
そもそも、皇室典範とは妙な法である。天皇家・皇室の中のことを、他人がとやかく言える仕組になっている。いや、これまでも藤原氏や徳川氏はとやかく言ってきたかも知れない。しかし、建前は常に「天皇家のこと」で済ませてきたのである。それが原点であろう。
自分の身に置き換えたら、「皇室典範」が極めて皇室にとって不愉快なルールであることは理解できよう。例えば「Yotti家典範」なるものがあり、Yotti家の相続のルールを町内会で決定されるようなことになっていたら、甚だ不愉快である。そんなことを言われる筋合いはない。私ならそう言う。皇室典範の議論は、これと等質である。
皇位や財産に関しては、皇室には皇室のやり方が存在するはずである。それが「万世一系」の「男系継承」であろう。これをもし覆すのであれば、それは皇室の御意思のみである。他家である我々が、天皇家と親戚でもない(臣籍ではあるが)のに、天皇家の相続に口を挟める立場ではない。それは常識の範囲であろう。自分の家の相続でも揉める。だから、相続をテーマにしたドラマが常に放映されるのである。それに他家の者が首を突っ込んで、解決できるはずがない。
だから、皇位継承については、皇室の皆様方(宮内庁の役人衆は含まない)で決定して頂くことなのである。ただ、我々は、皇室の御台所を賄うための税金を納めているので、例えば皇族の範囲を広げることで発生する費用については、国会で議論になるだけのことである。それ以外のことは、我々が議論するような話ではない。
皇族の方々が、女系容認というのなら、それはそれで我々は粛々と受け入れるだけであろう。ただ、皇室の伝統として、そういう選択肢はないだろう、と私は思う。その説明は、以前したので、繰り返さない。簡単に言えば、アマテラスが女神であり天孫降臨であることが、天皇家万世一系男系継承の理由である。慰霊や追悼を「非宗教行為」と言うほどに、日本人は宗教音痴になっている。だから、天皇家が伝統として持つであろう「始祖崇拝」という原始宗教の形態を理解するのもできないと思われる。
ともかく、皇位継承の問題を解決する方法は、皇室典範の「廃止」である。これで全て万事、片付くのである。
(関連エントリ)「女系は特別な存在」(拙日記より)
http://d.hatena.ne.jp/sanhao_82/20051028/p2