タイトルを画像にしてみました

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何気なく思い出したのだが、司馬遼太郎氏に「国盗り物語」という名作がある。特に、司馬作品には珍しく、斉藤道三編ではかなりセクシャルな場面が出てくる。いや、そこが言いたいのではなく、この小説で第15代将軍・足利義昭が、階級的にも年齢的に下である織田信長に「そなたを父と思う」ということを書いて、信長にしかめ面をされる、というようなものがあったはずである。
何となく思い出しただけである。
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浅野史郎という人が、東京都知事選挙に出るそうである。菅直人じゃなくてガッカリである。民主党の今後を憂える私としては、トロイカだかヤリイカだが知らぬが、あの3人の一角が崩れることを期待していた。特に、言行の最も整合性のない菅直人都知事選に出馬すれば、民主党に及ぼす害が1/3ほど減ると考えたのである。まあ、よく考えると、都知事選に出て、落選したら参院選挙の比例区に出ることで、結局、また戻ってきたんだろうけれど。
で、浅野史郎さんは元宮城県知事で、元厚生省のキャリア官僚だそうである。何でも、情報公開の透明度では、浅野県政下の宮城県はトップだったそうである。なるほど、これはマスコミの支持が得られるわけである。何のことはない、マスコミの仕事を楽にする方向に導こうとした人だからである。まあ、東京のことである。東京を始めとして、都会の人間は、自分たちのこと=日本全体、と思い込んでいるが、田舎者は全くそう考えていない。勝手にしろ、と思っている。田舎は「カネ」ベースでモノを考えると、東京より収入が少ないとなる。しかし、実際に「カネ」にする前の食い物は、目の前にある。東京の人は、知事選を機に一つ考えて欲しいことがある。自分の食べ物は、誰が作って、どういうルートで自分のところに来ているのか、ということである。ちなみに、拙宅は、何度も書くが、妻の実家が漁業をしている上、他人に作ってもらっているが、田地がある。そのため、何と、拙宅はコメを結婚以来買ったことがない。さらに、あまりに取れるので、私の両親へもコメを送っている。また、近所とは魚との物々交換で野菜がふんだんに手に入る。だから、下手をすると、年間に消費する野菜の5割以上はカネがかかっていない可能性がある。質素な生活を送ろうと思えば、いくらでも送れるのである。
私は都会が嫌いだが、都会を敵視するつもりもない。都会で食べているモノは、遠かれ近かれ、田舎で作って、運ばれている。それを考えたら、私は高速道路については、緑ナンバー車は原則無料。白ナンバーは現行の2倍の料金、という設定にすべきであると思う。今は国産の農林水産品は高い、と言って、日本の田舎を見捨て、田舎を海外に求めている。その田舎である海外の経済水準が上がったらどうするんですかね? 都会に住んでいたら、本当はそういうことを考えなくちゃいけない。田舎の人は、都会にモノが売れるためにどうしたらいいかを考えているのですけどね、このままじゃ、もう都会に売らなくていいか、と思われちゃいますよ。
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慰安婦騒動が再燃しているらしい。国会で安倍首相が答弁したことで、またまた諸外国に波紋が広がっているらしい。そう報道されている。とりあえず、議論になることはいいことだと思う。この件については、「worldwalker's weblog」さんの以下のエントリで、以下の話が掲載されている。これでおおむね、答えが出たようなものである。
「CNN.comで戦時売春婦についてのアンケート開催中。デイブ・スペクター乙。」
http://ameblo.jp/worldwalker2/entry-10027344263.html

小野田寛郎 私が見た従軍慰安婦の正体 「正論」一月号より

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朝まで生テレビで教科書問題を扱って、慰安婦問題が話題になったとき、デイブ・スペクターが、最初のうちは調子に乗って保守派の面々を罵倒していた。
秦郁彦氏が、「慰安婦制度はあの時代どこの国にもあったんだ。米軍が日本を占領していたときは、たくさんの日本女性が慰安婦になって米兵の性欲を処理していたんだ。パンパンとか言われて」と発言。
すると、小林よしのりが、「じゃ、デイブ・スペクター、それ、どう思ってるの?アメリカ人としてどう思ってるの?」 と振られて、顔を高潮させて沈黙。もう後は番組終了まで座ってるだけになっていた。

そういう不幸な時代を乗り越えて、今がある。
ちなみに、卑怯な言説を朝日新聞は繰り返す。そのことは、名塚さんの「あんた何様?日記」の以下に書かれている。全文を読まれたし。引用は、最後の一文を。
朝日新聞の嘘を暴いておやりよドルバッキー」
http://www.enpitu.ne.jp/usr4/bin/day?id=45126

吉田氏の名前一つ出せず未だに過ち一つ訂正できないどころか、どさくさに紛れて、今日の社説の中で、いつのまにかいわゆる従軍慰安婦の募集や移送、管理などを通じて、全体として強制性を認めるべき実態はあったと、勝手に河野談話の定義を変更している朝日新聞社もとうてい“潔い態度”とは言えないと思います。

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昨日、「リベラル」の話を出したのは、実は、最近読み始めた本に関係がある。塩野七生女史の「ローマ人の物語」の文庫版を1巻から読み始めたのである。ローマは、建国当初は王政、そして共和政体(民主制)に移り、そしてカエサル以降、独裁制となり、帝政と移る。必ずしも、民主制は新しい進歩的な概念ではない、ということのようである。よくよく考えると、人間は記録を残してかれこれ4000年とも言われる。たかだか80年しか生きない、一人の人間の考えることよりは、4000年分の知恵を生かした方が、効率よく解が見つかるはずである。「ローマ人の物語」は、司馬遼太郎氏の「街道をゆく」「この国のかたち」と並ぶ、歴史・政治・社会を見据えた大作であると思う。
それにしても、よい本にめぐり合ったときというのは、感動的である。ちなみに、私は偏屈な人間で、気に入った作家の本しか読まず、しかも繰り返し読む。司馬遼太郎氏の「街道をゆく」なと、すでに7周目くらいである。養老孟司氏の著作も繰り返し読む。面白いもので、一回読んだはずの本だが、2回目3回目と読むと、また違った感想や気付きがある。そこが本を読む楽しみでもある。
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