こういうところはねぇ

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気が付けば、また1週間近くエントリしてませんでした。大変申し訳ありません。
まずは、言い訳をしますと、先週は木・金・土を研修のため、横浜まで出張しておりました。そろそろこっちが研修の講師になっても良さそうな年齢なのですが、もちろん、研修は受ける側。最近流行の「コーチング」というヤツの基礎編と、自分および他人の行動への動機付けについての研修でした。講師が実に面白くて、研修内容がすごく自然に入ってきました。
研修を受けたのは、総勢100名近くだったわけなんですが、まあ、30歳から40歳くらいのいいトシこいたオッサンの集団ですからね。研修の開始直後なんて、講師の話に相槌打ったり、声出して反応してるヤツが全然いない。私は、斉藤孝さんの本で「不機嫌な表情は、それだけで罪」という意味の発言を、金科玉条のように思っていますので、当然、そういうときはある意味では、少し過剰なくらい反応するんですが、周囲は、そういう反応をする私に向けても冷たい目。
やがて講師がこんなことを言います。
「今、皆さんが取っている表情、態度。どこかで見たことがありませんか? そう、貴方の上司が貴方に対して取っている表情、態度ですね。そのとき、貴方はどう感じてますか? この野郎、このクソ上司って思ってるでしょ?」
その発言があって、やっとみんな気が付いてました。まあ、それでも気が付いただけ良かったんですけどね。研修後の懇親会では、みんな打ち解けて、いい研修だったと言ってましたからね。これでウチの職場もよくなりゃいいんですが。
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で、ゴルフの話。飯島茜が2連勝。男子も谷原秀人が2連勝。しかし、価値があるのは、もちろん前者。谷原は、どっちも短縮54Hですからね、あまり価値がない。私の評価では、谷原は4日間持つ実力は、まだないような気がする。まあ、男子は通年でそれなりのレベルで実力を発揮する、女子で言えば、横峯とか不動とか上田とか全美貞みたいな選手がいないから。その点では、飯島の2連勝には価値があります。ついでに言えば、2週連続で2位に入った横峯も価値がある。今の横峯には、好不調に関わらないで発揮できるレベルが、女子ツアーの中では一番高いように思います。ある意味じゃ、父離れできてよかったんだと思いますよ。すでに、さくらのゴルフのレベルは、良郎さんのレベルを遥かに超えてるでしょうからね。父離れが課題なのは、海の向こうの藍ちゃんも同じですけどね。
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さて、社会ネタ。安倍さん、自爆テロという方策だけは、小泉サンを引き継いだね。
「給油活動継続できねば退陣 首相「職を賭す」と決意強調」
http://www.sankei.co.jp/seiji/shusho/070909/shs070909004.htm

安倍晋三首相は9日午後、シドニー市内のホテルで記者会見し、インド洋での海上自衛隊の給油活動の継続問題で、「民主党をはじめ野党の理解を得るため、職を賭して取り組んでいく。職責にしがみつくということはない」と述べた。活動継続に反対する民主党など野党との調整が失敗に終わり、「海自撤退」という事態になれば、責任をとって退陣する考えを示したものだ。

さあ、これで小沢サンはどう出る?という話では実はないんですよ。まあ、そういう側面もあるでしょう。安倍サンは日米同盟堅持派ですから、当然、海自の活動継続を行うことが、外交上得策だと考えているわけです。民主党に協力を仰ぎ、衆参両院で継続が可決されることが一番望ましいことは確かです。
しかし、安倍サン、ホントは自分の「人気のなさ」を逆利用しているように思います。
現在、衆院では与党が2/3の議席を持っています。ということは、衆院を通過した法案が参院で否決された場合、これを「良識の府」の判断として受け入れる方法が一つ。もう一つは、衆院で再議決して2/3以上の賛成の下で可決する方法もあります。
つまり、このテロ対策特措法については、衆院に差し戻すという意味だと思うのです。衆院に差し戻した際、2/3が取れなかったらもちろん否決です。今、報道では「職を賭す」という安倍サンの発言を、内閣総辞職だと受け取っていますが、私は恐らく、もしこの状況になったら、小泉サンよろしく解散総選挙に出ると思います。
郵政選挙のときには「外交方針や国家の指針でもない問題で解散なんておかしい」と批判があったはずです。しかし、このテロ特措法に関してならば、国際社会における日本の位置だけでなく、将来的な憲法改正の話にも繋がります。だから、総選挙で問うにふさわしいテーマという「大義名分」は得られます。
さらに、これは民主党に対してではなく、自民党の党内に向けたメッセージなのですよ。
内閣改造は、見た目としては「党内融和」っぽいんですが、その代償として「オレを支えろ。さもなければ選挙だ」ということなんです。何といっても、安倍サンは参院選で大敗を喫した、いわば「選挙に弱い自民党総裁」です。近々に総選挙されて困るのは、実は、自民党の面々です。参院選からの流れが一つも止まってない状況で、選挙をされたら、自分の首が問題なんですよ。ということは、選挙なんかされたら困る。だから、とにかく安倍サンを裏切るわけにはいかなくなる、ということです。自分の弱みを上手く利用した、党内掌握なんじゃないかと思いますよ。メッセージの送り先は、実は党内。私はそう考えているところです。
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