珍しく通勤時に朝刊を読んでみた

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今朝、4時前に寝相の悪い長男から顔面にラリアットを喰らい目が覚めました。起きてみると、どうも体が痛い。確かに昨日は電車が混雑していて、拙宅の駅まで立ちっ放しだったんですね。そのせいかな、とも思ったんですが、どうも体の節々が痛いし、喉も痛い。多分、風邪を引いたんだと思います。次男が週末、風邪引いて、鼻水出してましたんで、どうもそれを伝染されたらしい。とりあえず、バファリンと栄養ドリンクを飲んで出社はしましたが、どうも頭がフラフラします。午後半休取って、寝ようかな、とも思いますが、午後からは子供二人が家にいることを考えると、会社にいる方がマシなのか、とも考えたり。悩ましいところです。
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普段は朝刊が届く前に家を出ますので、朝刊は夕飯のときに読むんですが、今朝は朝刊が届いてから家を出たので、通勤電車内で朝刊を読みました。その中から気になったものを数点。
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給油活動の話。
アフガン向けのはずがイラク戦争の事後処理にも使われたんじゃないか、という話ですが、こんなことを議論してる国って他にあるのかな、というのが素直な感想です。期限延長時にこうなる可能性を考えてなかったんじゃないですかね。まあ、議論の詳細を見てみなくちゃわかりませんけど、もしそういう議論が全然なかったとすると、そりゃ立法府全体の責任ですけどね。報道も、その辺は掘り下げて欲しいと思うのですよ。というのも、私は拙日記で五月蝿く言ってるんだけど、国権の最高機関は国会でしょ。政府っていうとちょっと曖昧なんだけど、あくまで行政府の略なんであって、行政は立法で決定されたことを執行する責任を持つだけでしょ。行政が法に基づいて執行した事象に問題が生じている場合、一つは行政が正しく法を運用したかどうかをチェックする、もう一つは法自体が現状に対応できるようなものになっていたか、ということもチェックする必要があると思うのですよ。後者はいつもほったらかしでしょ。その成れの果てが、憲法9条の問題だと思うんですけどね。
要するに、ここでいう「想定」とは、アメリカ軍がアフガン向け、イラク向けとそれぞれに対応する艦船を峻別しているかどうか、ということです。アメリカ軍が、そこを分けない、あるいは共用することを前提にしていたのであれば、それに対応する内容である必要があるわけです。ただ単に「アフガン復興支援に参加する艦船」という程度の定義だとすると、「アフガン復興支援に参加」しつつ「イラク戦争処理に参加」する艦船も、含まれることになっちゃうでしょ。その辺、もう一回、考えた方がいいんじゃないですかね。
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小沢さんの「国連が言うんなら武力行使をしてもいい」というご発言の話。
正直、異論はないんですけどね。だけど、根本的に憲法9条に抵触するじゃないですか。そもそも、自衛隊だって戦力不保持の記述から見たら違憲でしょ。これを合憲とする理由が私にはわからない。合憲だ、という人は、要するに「憲法は時と場合に応じて無視してよい」あるいは「憲法はそうあるべき、という姿を示したもので、絶対遵守事項じゃない」という解釈をしてるってことなんですよね。で、多くの人は、ホンネとしては後者を思ってるんでしょ。だったら、ホンネを形に表せばいいじゃないですか。
日 本 国 憲 法 廃 止 。
憲法廃止したら、自衛隊が「違憲」かどうかなんて判断しなくて済むわけだし、左派論陣が主張するように、軍事力が不要になれば、自衛隊を廃止しちゃえばいいだけじゃないですか。そういう時代、時期が来るかどうかは知らないけど。
憲法だとか、将来の理想論だとか、そういうことではなくてですね、とにかく今の現状を考えたらどうなりますかってことをまず考えなくちゃいけませんよね。憲法がなかったら、そういう議論をしなくちゃならないんです。他の国は、憲法自体、現状に合うかどうかを判断して改正してますけど、日本人はそれをしない。しない上に、憲法の記述は平気で無視するんだったら、そもそも憲法なんていらない。
じゃ、判断基準は何か、というと「常識」でしょ。じゃ、常識ってどこから出てくるのって言われたら、自分たちの歴史でしょ。でも、お互いが「常識」だと思ってることの中にも、かみ合わない部分があって、そこを議論するのが立法府なんですよ。だけど、日本の国会議員の中で、議論の中で過去の歴史を引用した発言をした人なんか聞いたことがない。信長はこうした、とか、家康ならこう判断しただろう、とか、頼朝のやったことを照らし合わせたら、こういうことだろう、とかね。まあ、文科省教育が「過去は悪」という歴史教育をやってる以上、なかなかできないのかも知れませんけどね。
小沢さんが上記のような意図を持って、国連のお墨付きなら武力行使OKと言ってるのであれば、その議論の叩き台としては認めます。ただ、誰もそのように受け取っていないし、それ以上の真意を説明しないところを見ると、ただの解釈論なのね、と判断せざるを得ませんけどね。
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ミャンマーの話。
今朝の産経には、軍政トップの人となりが書かれていました。まあ、どっちにしても軍政NG、民主化○、という視点ではありました。
私も民主主義者ですから、軍政よりは民主化が○、だとは思うんだけど、先週号の週刊新潮に元ミャンマー大使の方が寄せられていた記事を見ると、その功罪は考えなくちゃならないと思います。
その記事から、正確な引用はできませんが、数点気になった部分を紹介します。
まず、ミャンマーは複雑な歴史を持つということです。20世紀初頭はイギリスの植民地でしたが、イギリス統治時代、イギリスは少数民族を優遇し、人口の多数を占めるビルマ族を冷遇(悪い言い方なら下層に置く)しました。そのときの経験から、ビルマ族は外国勢力(特に欧米列強)を甚だ嫌う(あるいは恐れる)のだそうです。
また、今回の民主化騒動も、実情としてはスー・チー女史の支援勢力から金銭で雇われた「ならず者」が多く参加しているという情報もあり、一般市民がどれほど参加しているのかは、実態がよくわからない部分もあるそうです。一般市民は、スー・チー女史がアメリカから資金援助を受けている事実を知っており、その点だけで市民がスー・チー女史に対して好感を持っていないという点もあるとのこと(ただし、この点は軍政が情報管理を徹底していることを考えると、微妙なところかも知れません)。
さらに、軍政は第二次大戦後から続いていた内戦を終結させたことで、国内治安を安定させたという功績があるとのこと。この辺は、徳川家康みたいなものですね。
こういう軍事政権の功績についても正確な報道が必要ではないかと思います。日本のテレビ・新聞は、スー・チー女史擁護一辺倒なので、その辺りが少し気になっているところです。
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