アマチュアリズムが不足してないか

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一昨日が会社自体の仕事始めだったのですが、仕事始めの日は平社員は休暇を取ることがなぜか、我が社では推奨されていまして、私も休暇を取っておりました。休暇取ってすることといえば、もちろんゴルフでありまして、一昨日は有馬CCまでゴルフに行っておりました。
詳しいことは、ゴルフ日記の方に記載してますんで、興味のある方はそちらをお読み頂きたいと思います。今年から、自分のゴルフの細かいことは、ゴルフ日記に書くつもりですので、よろしくお願いします。ま、簡単に書けば、いいコースでした。また行きたいと正直に思います。スコアは、48+40の88。前半は、NG。後半は、GOODでした。ってか、洋芝のフェアウェイ初体験でしたが、難しかった。でも楽しかったですよ。だからゴルフは止められない。
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ついでに、日本ゴルフ界の「期待の星」の話。
石川遼選手が、プロ転向するとのこと。
ま、そうするだろうなと思ってました。あくまで、アマチュアはプロへのステップだということなんでしょうね。
実際、プロを目指す若者にしてみれば、アマはプロへの通過点でしかないかも知れません。しかし、それならそれで、アマチュアのタイトルを取ってプロに入って欲しかった。すでにジュニアのタイトルは持っている彼ですから、日本アマに勝って欲しかった。それからプロに転向しても、十分時間はあると思ったんですけどね。中嶋常幸選手は、「日本」と名の付くタイトル8冠を達成してます。ここで、プロに転向したら、石川遼選手は中嶋選手を越えるには、海外のメジャーを勝つしかない。本当にもったいないと思います。
もちろん、家庭の事情もあると思います。アマゴルフは自腹ですから、プレーフィーを選手でも支払います。プロのトーナメントに参戦する場合、招待選手ですので多少の便宜はあるかも知れませんが、アマ競技に出場することは、結構お金がかかります。父君はサラリーマンでらっしゃるので、懐事情もそんなに潤沢ではないでしょう。それでも、何とか日本アマには、高校生の間はチャレンジし続けて欲しかった。
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日本ではプロフェッショナルのゴルフだけが注目されてますので、アマはプロより下手、という印象を持っている人が多いと思いますが、アメリカやイギリスでは、ナショナルアマの価値は非常に高い。欧米では、昔から自分で生計の立てられる生業のある選手は、アマに留まってオープンに挑戦することが結構あります。また、マスターズの創始者である「球聖」ことボビー・ジョーンズは、生涯アマチュアで通しました。だから、マスターズの参加資格者には、全米・全英アマの決勝進出者が招待されることになっている。ボビー・ジョーンズがなした年間グランドスラムは、全米・全英の両ナショナルオープンとアマ。だからこそ、彼のグランドスラムは、他の誰のグランドスラムよりも燦然と輝いているわけです(タイガーがこれから先、何度年間グランドスラムを達成しても、ジョーンズのグランドスラムには遠く及びません)。
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タイガー・ウッズも、学生時代はアマチュア選手として活躍しました。そして全米アマ3連覇(その前にジュニアを3連覇している)して、大学を中退してプロ入りしています。その全米アマ、タイガーは圧勝したのかというと、案外、そうでもない。タイガーは、自分がアマ時代に戦った選手たちを背中に背負って、今も戦っているんじゃないかと思います。今の自分を見れば、あのときに自分に負けた選手も誇りに思ってくれるだろう。そういう思いがあるような気がします。
石川選手の周囲(これは中嶋選手も言っていたのですが)が言っていて残念だったのは、アマチュアのゴルフにはすでに彼にとって習うものがない、彼が得るものはプロにしかない、というものでした。でも、彼は日本アマには勝ってない。それで得るものがないとは、ちょっと思えません。
去年の日本アマ、決勝に進んだうちの一人、田村尚之選手のゴルフは鬼気迫るものがありました。田村選手は40代のサラリーマン。長く、日本のアマチュアナショナルチームの中心メンバーでもある。そういう選手と対戦すれば、きっと石川選手も得るものがあったと思います。
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派手なパフォーマンスとは無縁。本当にゴルフが好きだからゴルフをやっている。そういうアマチュアの精神をしっかり体に染み込ませてから、プロに入って欲しかったというのが、私の率直な感想です。このアマチュアリズム不十分なままプロ入りすることに、私は何となくですが、不安と不満を感じます。
人気先行の選手にならないことを祈りたい。プロに転向する以上、すぐに結果が求められます。何年もかかって優秀な成績を上げても、あまり評価されません。タイガーのカリスマ性は、デビュー直後にマスターズに勝ったことに起因します。タイガーが、メジャーに勝つのに何年もかかっていたとすれば、今のような地位にはない。
石川遼選手の2008年、かなり厳しいものになると私は予想します。
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