最初からこっちを書いておけばよかったのに

恐らく抗議の電話が殺到したと思われます。実際、産経からも指摘されたし。
皇室典範 ここは冷静な議論を」
http://www.asahi.com/paper/editorial20060204.html
全体的には一昨日に比べるとだいぶトーンが落ちています。自分がようやく冷静になったってことか。内容としては、こっちを一昨日書いておけば、それほど周囲から批判されることもなかったろうに。
ただ、この部分は頂けない。

天皇制は政治を超えた歴史と伝統の問題だという意見もある。だが、いまの天皇制は戦前と違い、国民の強い支持がなければ成り立たない。茶道や華道などの家元制度とは異なり、政治の土台にかかわる問題なのだ。

それは立憲君主制を維持するかどうか、という話であれば、政治の土台にかかわる。しかし、君主の家系の後継問題は政治的な問題ではない。その家系のルールが最も重要だということです。

 天皇陛下や皇太子さまはこの間、皇位継承の問題について静かに見守り、いっさい発言を控えている。おふたりとも憲法上の立場を考えてのことに違いない。

「違いない」って・・・。それはマスコミや政治家や評論家や茶坊主が、陛下や皇族の方々の意見を聞かない上、聞かない理由を「憲法上の問題」としているからでしょう。そういう意見が大手を振ってまかり通っている状況で、陛下や皇太子殿下が発言されるわけがないでしょう。先に発言できない状況を作っておいて(つまり、皇位継承問題を政治マターにした小泉首相茶坊主会議を批判していないこと)、「立場を考えてのことに違いない」と。卑怯極まりないですね。

 私たちが2日の社説で寛仁さまに「もう発言を控えては」と求めたのは、皇族としての制約を超えると考えたからだ。皇室の総意であるかのような誤解も与えかねない。細田氏の言うように、政治に具体的な影響を及ぼしているとしたら、なおさら見過ごすわけにいかない。

皇室の総意かも知れませんよ。わからないんでしょ、朝日も。だったら、朝日新聞としては取材をして、寛仁さまのご発言が皇室の総意ではないことを記事にすればよろしい。

 この社説に対して「言論機関が皇族の言論を封じるのか」という反論も寄せられた。しかし、皇族だからこその言論のルールがある。それを指摘するのはむしろ言論機関の責務ではないか。

朝日の解釈した「皇室だからこその言論のルール」は、根拠がない。それを指摘される前に気付くことはむしろ言論機関の常識ではないか。
ともかく、「寛仁さまのご発言は皇族の総意であるかどうかわからない」のであれば「陛下や皇太子殿下、他のご皇族の皆様のお考えをお聞きしよう」、というように普通は考えると思うんです。しかし、朝日はここで「皇族には言論の自由がない」とし、「国民の支持が必要」という理由で国会で決定すべしと言う。政治問題にするな、と言いながら、「国民で議論する」という政治問題にしているわけで、ロジックが成立していません。
再度、朝日新聞を筆頭にしたマスコミ各社に要望します。皇室典範改正に関して、最優先すべき項目は何か、という世論調査を実施されたし。選択肢は「皇室のご意向」「国民の意見」「有識者会議の結論」「国会での決議」の4つのみ。恐らく、女系容認派も、そして男系維持派の産経も、自説と異なる結果が出ることにビビっているとしか思えませんからね。
何度も言いますが、私は皇室のご意向として「女系容認」ということであれば、私はそれに従います。