まあ各所で扱っておられると思いますが

どういう論旨にするのか、悩んだのでしょうね。
靖国参拝 肩すかしの最高裁判決」
http://www.asahi.com/paper/editorial20060625.html#syasetu1
多方面で引用、分析、ツッコミがされています。やはり「ぼやきくっくり」さんにお任せしましょうかね。
靖国最高裁判決〜朝日が地団駄踏んでます」
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid84.html
この中で、くっくりさんも引用されているまとめ表(これが道新ってのが笑える)がこちら。
小泉首相靖国参拝 割れる司法判断」
http://www5.hokkaido-np.co.jp/motto/20051022/
このようにタイトルを付けているんですけど、内容を見てみると、「12回の判決で、損害賠償請求はすべて棄却。違憲判断は2回。判断なし10回」となっています。これ「割れた」って言うんでしょうかね。
さて、くっくりさんのツッコミを引用しておきます。概ね、これで全てと思います。

「首相らが政教分離に反する行いをしたと国民が考えたとき、どこに訴えたらいいのだろう」とな?
日本には選挙制度があります。「首相は憲法違反だ、こんなのは許せない!」と思うんであれば、選挙で落とせばいいのでは。
実際この前の総選挙でも、朝日新聞は小泉自民党が負けるよう(民主党が勝つよう)必死でプロパガンダしてなかったっけ?(^_^;
司法はメディアとは違います。司法がプロパガンダに乗っかったり、ましてや自らプロパガンダ発信したりしてはいけないでしょう。
もっとも、「傍論」という裁判官の独り言制度(判決とは直接関係のない、裁判官の意見表明)を利用して「僕は違憲だと思いま〜す」ってプロパガンダ発信しちゃった裁判官がこれまでに2名ほどいたようですが、大多数の裁判官はそんな節操のないことはしてません(こちらの一覧表を参照)。
で、その2名のうちの1名(昨年9月末の大阪高裁、大谷正治裁判長)が「僕は違憲だと思いま〜す」と言った時、朝日社説は「司法の判断がこれだけ分かれた以上、参拝を強行すべきではない。外国からの批判とは別の話である」と言ってたのよ。
ところが今日の社説は、「A級戦犯がまつられていることには、中国や韓国が激しく反発している。侵略戦争や植民地支配の被害者という立場からすれば、当然のことだろう。 対外的な問題だけでな く、……」。
おろ?「外国からの批判とは別の話」じゃなかったの?

もう笑うしかないですわな。
で、選挙以外に「首相らが政教分離に反する行いをしたと国民が考えたとき」に対応する方法は、自分が選出した国会議員に、国会で徹底的に追求させるという方法も可です。何故、違憲なのかをしっかりロジック立てて言って納得させればいいと思います。
ちなみに、私は確実に「合憲」であるという立場です。何度も言いますが、憲法20条に書かれている内容からすれば、むしろ、どういう理由であれ、首相に「靖国参拝を止めろ」ということの方が「違憲」であり、「違憲判断」をした裁判官の方が「違憲」です。
首相のお付(SPなど)の「公務員」が首相の宗教行為に「強制」して付きあわされているされているからダメ? 首相が飯を食うなどの行動に対しても、お付の人はそれなりに付き合うわけだから、そんなの理由になりません。だいたい、首相が「飯を食うこと」を「宗教活動」だと見なす宗教の信者だったらどうすんの?
これ、意地悪で書いたんじゃない。そもそも「いただきます」「ご馳走様」は宗教観の現れなので、食事もある意味では宗教活動と見なすこともできるんですよ。で、政教分離だとか信教の自由ってのは、積極的な意味はほとんどない。今、食事の例を出したけど、宗教か非宗教かってところを問い続けると、議論が止まらない。だから、そもそもそんなことを他人に言うのは止めましょうや。言ったところで意味がないでしょって話なんです。
じゃあ、公用車を使うのはどうよ? 一つは飯の話と同じ。どこで分けるんですかって話です。あと、寄り道ですわって話だとどうなんですかね。朝鮮総連に直談判する道の途中に参拝してきました、とかどうなんですか。
じゃ、内閣総理大臣って署名しちゃダメ? 内閣総理大臣なんだから仕方ないでしょ。そもそも信教の自由は、個人に与えられたもので、公私の別は憲法に一切書いてないし、20条には公務員にも個人として信教の自由は与えられるという意味のことが書いてあるでしょ。だから署名していいの。野洲市市民福祉課課長って書いても結構なんですって。
じゃ、玉串料や賽銭を公費で出すのはどうよ? そりゃあかんでしょ。憲法違反だし、そもそも玉串料ごときを公費にせびるような連中の宗教心なんか怪しいんですよ。同じ理由で、国立の戦没者追悼施設も私は反対だと申し上げている。
だから、靖国参拝反対派は「靖国参拝しません党」を作ったらいいんです。でも「靖国参拝させません党」は作っちゃダメ。この違いが分かってない人が多すぎるんでしょ。靖国参拝するかしないは個人の勝手。で、「靖国参拝します党」が政権を取ったら、こんなに国民に不利益を与えてるんですよ、と主張すればいいんです。靖国参拝しないことで、これだけの政治的効果を生みますよ、経済的効果を生みますよとね。だから、靖国参拝を政治問題にしたって、私は全然結構なことだと思いますよ。靖国参拝を公約にしたっていいし、非参拝を公約にしたっていい。それで生じる政治的な結果には責任を取ってね。それだけですよ。その代わり、靖国護国神社に参拝する、私の自由は奪うなよ。日本国憲法にはそう書いてあるだけなんですって。