借り物競争

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正直、見るに耐えない。
「オーラでてきた16歳プロ・石川遼
http://sankei.jp.msn.com/sports/golf/080419/glf0804192029007-n1.htm

いま、1人男が“歴史”を作ってしまうかもしれない。16歳、“プロ・石川遼”に同組の選手会長の宮本勝昌が、実力と魅力を素直に認めた。いや、多くのプロたちも同じ意見だった…。

ホント、プロとしての矜持のかけらもない連中だな。さっさとプロ稼業から足を洗えよ、コイツら。
それより腹立たしいのは、上記URLの写真ですよ。何が「スパイダーマン」や。
このライン読み、米ツアーで活躍しているコロンビア人プロ、カミロ・ビジェガスの物まねですよ。しかも、このライン読み、時間はかかるし、グリーンの芝を傷めるし、そもそも手で芝を触っている時点でルールにも抵触するかも知れないってことで、米ツアーでは評判がよくない。昨日のガッツポーズはタイガーから。今日はビジェガスからの借り物競争。それをありがたがるマスコミとファン。吐き気がするわ。
ってかさ、石川選手の場合、恐らく、彼がやることなすことは、アマチュアのヘボな若者ゴルファーが真似する可能性があるってことなんですよ。それがどういうことになるかというと、グリーン上でプレーが遅くなる、スパイクマークがグリーンに残るってことになるんですよ。その辺に大きな影響がある、ということを石川くんは若いからわからんにしても、周囲が教えてやらなくちゃいけない。
しかもプロの選手の中から、こういうパフォーマンスに苦言を言う人がいないのもおかしい。まあ、それも当たり前で、まともなアマチュアリズムを身に付けているプロがほとんどいないってことなんでしょ。
まあ、ジャンボ時代からそうですよ。プロの試合をするゴルフ場ってのは、いわゆる名門ってところでもやる。そういうところは、本来、ドレスコードが煩いはずなんですが、いわゆるジャンボルックと言われた、とてつもなく奇抜なカラーリングをしたシャツを着てプレーして、コース側が文句を言ったなんて話は聞いたことがありません。昔、日本シリーズでは、ジャンボ軍団の某プロが巨人のユニフォームを着てプレーしてたしね。会場の東京よみうりは、恐らく、我々がジャケットなしで来場しただけで追い返すようなコース。でも、プロなら何してもいいと。
その辺、ジャンボ時代から何も成長してないですな、日本のプロゴルフ界というのは。
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90打ってしまいました

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昨日は休暇を取って、いつもの仲間とゴルフに行きました。場所は北六甲CC西コース。アマの競技を盛んに行っているということで、戦略性などを期待して行きました。
天候は前日までかなり強い雨。当日も午前中は小雨と生憎のコンディションでしたが、それでも午後は天候回復。晴れ間は見られませんでしたが、十分ゴルフを楽しめました。
フェアウェイは前日までの雨で、コースのほとんどがカジュアルウォータ状態。どこにドロップ、リプレースしても変わらない状況だったので、ホントに水溜りの中に入ってない限りは、そのままプレーしました。
が、もちろん、こういう難しいコンディションでは技術が必要になってくるわけでして、ドライバーとパター、そして最近、集中して取り組んでいるアプローチは好調だったにも関わらず、90を叩いてしまいました。まあ、雨や風など厳しい天候のときは、最初から3〜5打は多く叩く覚悟でラウンドする、というのはウォルター・ヘーゲンの言葉だったと思いますが、それにしても残念な結果でした。
原因は、フェアウェイから打つアイアンショット。ぬかるんだライからですから、わずかにダフってもいつもより距離のロスが多くなる。で、今度はそれを怖がって、薄めに入れなくちゃ、と思うとホントにトップしちゃう(ハーフトップでもないくらい)。やっぱり、練習場にある人工芝のマットから打っていると、ダフリ癖が抜けないものなんですね。練習方法を考えなくちゃ。
しかし、コースはホントに素晴らしかった。グリーンの水はけは良かったし、大きい傾斜がない分、微妙にアンジュレーションがあって面白いグリーンでした。また、ティショットは一見、ノープレッシャーで打てるんですが、レギュラーティからちょうど240〜260Yと我々の飛距離に相当する部分にハザードが置かれている。安全なルートを取ると、その分、距離が必要だったり、グリーンを狙うアングルが難しくなったりと、非常に楽しめる設計になっていたと思います。
またビジター優待日を利用してラウンドしたいと思います。今度は東コースかな?
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さて、石川遼選手が暫定首位だそうですが、
「ハニカミ王子は通算7アンダーで暫定首位に 男子ゴルフ第2日」
http://sankei.jp.msn.com/sports/golf/080418/glf0804181910010-n1.htm

男子ゴルフの国内ツアー開幕戦、東建ホームメイト・カップは18日、三重県の東建多度CC名古屋(パー71)で前日消化できなかった第1ラウンドの残りと第2ラウンドを行い、途中サスペンデッドとなったが、今大会がプロとしてツアー第1戦の石川遼は、トータル7アンダー135で暫定トップに躍り出た。

まあ、できるだけ早く優勝した方がいいと思います。素直に頑張れ、とは思いますが、上記URLにある写真が頂けない。
予選ラウンドの2日目に、しかも、バーディ決めたくらいでこんなでかいガッツポーズするほど、石川選手は下手じゃないでしょ。ここでバーディを取ったことが、そんなに自分でも驚きなのか、そんなに自分のレベルは低いと思ってるのか、と問いたい。さらには、石川選手のウェアを見てもらえれば分かると思いますが、雨がぱらついていて、グリーンもいつもより柔らかいはずなんですよ。ということは、そういう状況でこんな派手なアクションをしたら、その足元のグリーンの芝がどうなるのか、考えてないことは明白なんですよ。
日本の一般マスコミはおろか、ゴルフマスコミにもこういうことを考えている人がほとんどいない。週刊ゴルフダイジェスト誌で「あざみの教え」というルールとマナーに関するコラムを書いている、鈴木康之氏はそのコラムで、石川選手のプロ転向宣言直前に、以下のようなことを述べておられた。
「しばらくはアマチュアとしてプレーして欲しい。できればゴルフ場で働き、ゴルフがどういう人たちの努力によって営まれているかを、しっかり感じ取って欲しい」
しかし、このガッツポーズが示すのは、こういう意識が欠落しているという「恥」の部分だけです。これをあり難かるような人は、ただの「ゴルフ屋」で「ゴルファー」ではないと、私は思います。
しかし、石川くんの周囲に、こういうことを教える人がいなくても仕方がないと私は思います。だって、日本の昨年の賞金王が、平気でこんなことを言うんですからね。

(フェアウェーが)オールカジュアルウォーター状態では、いいプレーは見せられない。マスターズ帰りには、グリーンのタッチが難しい。

産経新聞 本日朝刊紙面より。谷口徹のコメント)
これで世界に勝てるわけがないわな。これが日本で一番強いとされる選手の一人からの発言なんだから。
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マスターズ観戦記

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いつかは生で見てみたいトーナメント。それがマスターズです。一度で良いから、マスターズと全英オープンは観戦してみたいものです。ただね、全英OPの開催コースはプレーしてみたいと思うのですが、オーガスタナショナルだけはプレーしないでおきたいと思うんですよね。というのも、オーガスタナショナルは脳内では多分、一番多くラウンドしたコースなんです。そこでは、僕でも66とか67でラウンドできてるんです。でも、現実にはそんなことあり得ない。だから、ラウンドしない。オーガスタナショナルは、僕の脳内では、世界のトッププレーヤと互角に戦えるフィールドなんですよ。
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それはさておき、今年のマスターズは実にマスターズらしい大会だったと思います。好調に見えた選手が突如ボギーの連鎖にはまってしまう恐ろしさ。わずか1Yの前後左右でピンに寄らないショット。僕は、マスターズはゴルフ界における「ダービー」だと思っている。ダービーは、洋の東西問わず、強い馬ではなく、運の良い馬が勝つ、と言われます。マスターズは、運の一番良い選手が勝つ。そういう大会だと思うのですね。
コースは、全英OPが開催されるリンクスコースのような不規則なアンジュレーションがあるわけではない。グリーンは起伏が大きいけれど、改修は少なく、そのアンジュレーションはマスターズに繰り返し参加している選手はみな知っているという点では、フェアです。また、全米OPのようなヘビーラフとサディスティックなセッティングをしているわけではない。どちらかと言えば、ショットの正確性をフェアに競えるコースセッティングなんです。だからこそ、運の良い選手が勝つ大会なのかも知れない。
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今回、優勝したトレバー・イメルマンは、実力としてもマスターズに勝って申し分ない選手です。しかし、3日目の15番の3打目が奇跡としか言いようがない位置に止まったり、最終日の9番のようにカップをなめるか、と思ったパットが入った。パットが入らなかったタイガーから見れば、運がいいだけじゃないか、と思っても仕方ないくらい、イメルマンは運が良かったと思います。
でも、その運をきっちりと優勝に結びつけた、その実力は流石です。南アと言えば、エルスやグーセンが有名ですが、今回で完全に世代代わりした感がありますね。もう一人、ロングヒッターのロリー・サバティーニも控えている。きっと、サバティーニはイメルマンの優勝に刺激されることと思います。
イメルマンは2006年のウェスタンOPでタイガーと優勝争いをして、勝っている選手です。ミケルソンやエルスが、タイガーと優勝争いをするとからっきしダメなのとは好対照。願わくは、タイガーキラーになって欲しいところです。飛距離もあるし、技術も申し分ない。特に、決勝ラウンドの13番で見せた、アプローチの技術は世界でもトップクラス。同じウェッジを使って、高低、スピン量をコントロールする技術を持っている。プレーも、さすがに最終日は若干ナーバスになってややスロー気味でしたが、3日目まではキビキビとしたプレーで好感が持てました。
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個人的に高評価をしたいのは、決勝ラウンドでイメルマンのパートナーになった、ブラント・スネデカー。彼は(イメルマンもそうですが)、全米パブリックリンクスの優勝者(日本で言うところのパブ戦優勝者)。アマチュア時代の実績もしっかりしている選手なんですね。さすがはアメリカ、という気がします。スネデカーの何がいいかと言うと、プレーが早い。パットもショットも素振りを少々、構えたと思ったらもう打っている。最近、タイガーによる影響だと思いますが、とにかく入念な素振り、イメージ出し。そして、構えてから間を取る選手が増えている中、スネデカーのプレーは見ていて清々しかったです。プレーが早かったと言えば、トム・ワトソンは早かった。画面が切り替わったときには、もうフィニッシュだったりしたものです。最近は、そういうプレーヤが減っているので、そういう意味でもスネデカーのプレーは賞賛に値すると思います。
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さて、タイガーですが、厳しい言い方ですが、とてもゴルフのチャンピオンにはふさわしくない振る舞いが多すぎました。だから、オーガスタの女神は、彼に勝利を与えなかったのだと思います。自分では完璧と思ったショットが、わずかの風に流されたのか、ピンに絡まない。すると、彼は露骨に不満を表情に表し、クラブを振り回したり、帽子を投げ捨てる。苛立ちがプレーに出ているのかも知れませんが、長いマスターズ観戦暦の中、ワトソンやニクラウスのこういう表情を見たことは、一度もない。しかし、タイガーにはそういうシーンがあまりに目立つ。まだ、彼はニクラウスやワトソンに匹敵するような真のチャンピオンではないと私は思います。
中には彼のガッツポーズを見たいと言う人も多いでしょう。彼の「人間らしい」リアクションが好きだ、という人もいるでしょう。でもね、ゴルフという競技の精神は、静謐の中に宿り、闘志を内に秘めた者を称え、相手を威嚇するようなアクションや、まるで自分だけに不運が訪れたごときの派手な嘆きをするプレーを軽蔑するものだと思います。まだ、タイガーには達すべき境地があると思う。タイガーは強い。でも、タイガーは達人ではないと思う。彼には、その資格はある。だから、そこを目指して欲しいと思います。
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最後に日本人プレーヤ。今田竜二が出場していたら、もう少しマシだったかも知れません。日本ツアーの成績が世界ランキングで過剰に評価されていることを示す格好の題材になってしまいました。まあ、片山、谷口レベルの飛距離では、世界に通用しませんよね。だいたい、雑誌を見ると、片山は300Y以上飛ばすことになってるし、実際、ツアーの中継でも300Y越えしてるシーンが多いんだけど、それならイメルマンと飛距離同じくらいってことですか? 何かがおかしいよね。コースのヤーデージが日本ツアーはものすごくいい加減なんじゃないかと疑ってしまいます。
最終日の18番のイメルマンのセカンドショット。深いディボット跡にボールがあった。解説の中嶋常幸は「ボールを右足よりにおいて、低い弾道で打つしかない」と言っていたけど、イメルマンは何も細工せず、クリーンのボールを捕らえ、普通のショットとほぼ同じ弾道でグリーンを捉えてきた。世界のトップのゴルフは、すでに日本のトップレベルが考えている遥か先に行っていることを象徴するシーンだったと思います。
すでに、三十路を越えた二人に要求するのは酷ですが、かといって石川選手も含めて、日本の若手に期待できるとも思えない(石川くんはプロ野球の始球式で投げていたフォームに、ちょっと失望してるところ。あのミケルソン、実は右投げで135km/hの速球を投げるほどの運動神経の持ち主なんですよね)。まあ、今の幼稚園児が大人になる頃まで待たなくちゃならんのですかねぇ。
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党内手続きはしっかり取れ

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さて、日銀人事は迷走中。しかし、それでも困らない日本のシステムはしっかりしてると思います。アメリカなんか、FRB議長が何か言うたびに株価が上下するんだから、私から見ると、日本が正常でアメリカが異常だと思います。
ともあれ、ここまで肩を持ってきた民主党についても、これはおかしいなと思います。
「「渡辺副総裁案」参院民主から賛成3、棄権・欠席4」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080409-OYT1T00309.htm

渡辺秀央氏は本会議後、記者団に「政局がらみの判断をしたことは国民の信を得ることはできない。いかなる処分も受ける」と述べた。大江氏は「(渡辺氏就任を容認する)党内世論の多数に反することはおかしい。党の決定に納得できないので信念を通した」と語った。同党会派では、国民新党の4人が「渡辺副総裁」案に賛成し、無所属の森田高氏は欠席した。

太字にした部分、実際にはどうなのかよくわかりませんが、新聞報道を読む限り、大江氏の言い分は正しいと思います。ただ、実際、この対応を執行部一任にしてしまったことがダメだと言えばダメですが。
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小沢サンが党首を務める政党の名前は、確か「民主党」だったと思います。民主主義では、本質的に多数決が原則ですので、こういう党内で議論が起きている問題は、基本的には議員の多数決による採決を行うべきだと、私は考えます。自民党も先祖返りしてるみたいなので、最近はどうかわかりませんが、小泉政権時には、それまで満場一致、総務一任のような慣例を民主的な多数決にしていました。小泉政権の高支持率の背景には、こうした「分かりやすさ」にあったわけですが、今じゃ、自民も民主もこうした「民主的」な手法を取らないわけですよ。当たり前ですが、両方とも支持率が上がらなくて当然ですわな。
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実は、ここは本当に大事なところだと思うのですよ。政治不信の根本は、ここにあると私は思います。
国会議員は基本的に、我々選挙民の代表者です。要するに、我々の意見を代弁者でしょ。その代弁者の意見が通るか通らないか、というプロセスが不明瞭、不可解だとすると、そりゃ選挙民から見たら、選挙なんかやったって無駄じゃないか、と思いますわな。例えば、あるスーパーでお客様の声を集める「目安箱」を置いたとする。で、何件か苦情が寄せられたとして、それが改善されてなかったら、少なくとも苦情を言った人は、そのスーパーには行きませんわな。何のための「目安箱」やねん。
で、今日の民主党のように、党内大勢は容認なのに、代表が反対だから、みんなが反対するというのは、一体どういうことなのか。確かに、代表には代表選挙で選ばれて就いているとは思いますが、代表の言うことにすべて従え、なんて話じゃないはずです。
そもそも、小沢氏が代表に就任したとき、あるいは冬場に辞める→辞めないで慰留されたときに、この問題、すなわち日銀総裁人事の話は念頭にあったのか、ということです。断言してもいいですが、全くなかったでしょ。慰留した人も慰留された人も、この問題は考えてなかったことじゃないですか。それなら、民主的な手続きを踏むのが筋です。まず、この問題を執行部に一任してもらって良いか、と聞く。それで異議なしか、あるいは意義があっても多数決で執行部一任が認められれば、それで良いわけです。無論、一任された執行部は、基本的に党内世論を鑑みることが必要ですがね。まず、今回の問題で、民主党はこういう手続きを一切踏んでいませんわな。執行部が勝手に、執行部に一任されたと思ってて、しかも代表に至っては、オレの独断で決めていいと思ってる。
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正直なところね、日銀人事なんか誰がやったっていい話だと思います。だから、その結論はどうでもいい。だけど、こういうところで与野党とも有権者、選挙民の意志が通じるような仕組を全然持っていないことが露呈されちゃってることが、私は問題だと思うんですよ。これで、民主国家だと言えるのかと。
自民党民主党も、どっちも「民主」を名乗ってるんですから、その意味をきちんと理解してもらいたい。だから、民主党の議員さんは執行部にこう要求して欲しい。
「次回の人事案に対しては、国会議員全員の採決で党議拘束を決めましょう」
とね。まず、これに対し、反対が出るとしたら、自由投票にすべき、という意見か、執行部に一任すべきだ、という意見でしょう。三すくみになるんなら、上位2案で決戦投票すればいい。そんなの、小学校の児童会の執行部ですらやっとると思うんですけどね。
もう少しマシな民主主義をよろしくお願いします。自分たちの意見が反映され得る仕組がきちんと運用されてるんなら、みんなもう少しマジメに政治のことを考えますよ。
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やる気ないだろ、絶対

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ここまで来ると、早く首相を辞めてくれと思いますな。
「映画「靖国」上映中止、「誠に遺憾」」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080402-00000155-mai-pol

福田康夫首相は2日夜、靖国神社を舞台としたドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI」の上映中止が相次いだことに「もし、嫌がらせなどが原因で上映が中止になるというのであれば、誠に遺憾なことだ」と記者団に述べた。
チベット暴動の鎮圧で強硬姿勢を貫く中国政府への批判が国際的に高まっていることには「人権にかかわるようなことがあるならば、懸念を表明せざるを得ない」と述べた。ただ、北京五輪開会式への対応は「中国が努力している最中に、参加するとかしないとか言うべきではない」と述べ、中国政府の対応を見守る姿勢を強調した。

太字のところ、ホントに言ったのか?と疑っています。この人には、どういう経路で情報が伝達されているのか、と思ってしまいます。すごいバイアスでもかかってんのかな。
もし、そうじゃなくて、我々が見るテレビを首相官邸でも同じように見れて、我々が読んでいる新聞を同じように読めているのなら、この首相の頭の中身を疑わざるを得ませんな。
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先日は、皇族の方々が五輪の開会式に出席されないことを表明されたところ。まあ、日本の政治体制は君主制のようで君主制じゃないからあれだけど、これイギリスの王家が欠席の表明をした直後に、首相がこのような発言をしたら、それこそ大問題ですな。イギリスの首相は、国王の信任の下、行政権を委託されているにすぎないわけですからね。
時期的に考えたら、福田首相のこの発言は、皇族の方々への批判になるんですよ。無論、福田サンはそんなに頭が良さそうではないので、何もそういうことは考えず、ただシナ共産党政府との関係(国家主席の来日やサミットも近いから)を拗れさせたくない、という一心だったと思うんですが。
でもね、福田サンっていうのは、こういうことにすごく鈍感な人なんだな、と思うんです。
シナ共産党政府が努力してるかどうかは、実はよくわからん。ネットで言われているように、シナ共産党政府の努力とは、民族浄化のことじゃないか、と私は疑ってはいます。でも、実情はわかりませんわな。だから、そこはまあ、いいとします。
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だけど、この発言を皇族ご欠席表明の直後にしたっていう、この間の悪さと発言の内容の拙さが福田サンの人柄を物語っているように思うんです。
間の悪さは、すでに後出しになったので仕方ないにしても、内容は考えるべきでしょ。ただ単に、「政府として対応を検討しているところです」とだけ言えばいい。シナ共産党政府の努力だとか、言うべきではない、とか、こういうところが蛇足なんですな。
例えば、ガソリン税暫定税率の問題。最初、この人、何て言ってたかというと、環境問題対策にのんびりしてる国だと思われる、とか言ってたでしょ。いや、将来的にはそういう観点で課税してるんだ、というロジックを考えていたんだと思いますよ。だけど、何の前触れもなく、いきなりこれ言ったら、そりゃ国民は怒るよね。道路特定財源が環境対策に使われてきたんか、とね。だけど、この人、こういう意味で他人の気持ちを考えていないんですよ。ロジック、もっと平たく言えば、辻褄が合ってりゃ納得するんだろって思ってる。でもね、人間、ロジックや論理で言われても、渋々行動するだけで、納得してるわけじゃない。
この発言にしても、チベットの人はどうなるのよ、とか、皇室や英王室や欧州各国の反応とえらく違うけどええんかいな、とか、こっちは思っちゃう。相手が、自分がこう言ったらどう反応するかな、ということをまるで考えてないわけです。だから、民主党に「逆ギレ」なんでしょ。でも、新聞見てて思うけど、日銀総裁にしてもガソリン税にしても、どこが譲歩やねん、という内容でしかない。でも、自分ではすごく譲歩したと思ってる。その辺のギャップがわかってないんでしょうね。
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よく、小泉サンは独断、独裁、という批判を浴びました。でもね、小泉サンはすごく情報、ある意味ではインテリジェンスを理解していた。つまり、相手がどこを突かれたら嫌なのか、あるいは喜ぶのか、そういうところを常に考えていたように思います。この場合の相手とは、国民でもあり、民主党でもあり、自民党内の抵抗勢力だったりするわけですが。
政治ってのは、理念だとか理想だとか、そういうのを語る場だと、マスコミは思ってるし、まあ、ほとんどの国会議員はそう思ってるかも知れませんが、そういう政治は「経綸」と言って、ホンの一握りの人が考えること。国会議員がやる政治は、「周旋」と言って、利害調整に細々動くものなんです。そういう意味では、小泉サンの側近と言うのは、徹底的に周旋屋だったんでしょうな。そういう連中が、情報を集め、判断し、小泉サンの権限のもと、実行していく。回りは、ボンクラな自称・経綸家だらけだから、上手い具合に丸め込まれてて、気が付いたら敵にされてた人(平沼サンとか山崎サンとかがそうでしょうな)までいたわけですよ。その政権で、官房長官、つまり周旋屋の親分をやっていた人が、今の首相である福田サンなんだけど、自分が使われてるときに、そこには気が付かなかったのかな、と思います。
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小泉サン、理念や理想ってのは、単純に「小さな政府を目指す」だけのことかも知れませんが、周旋屋としての技量、喧嘩師としての力量は見事だったとしか言いようがない。
それを見てるからだけど、安倍サン、さらには福田サン、それから民主党の小沢サンと、まあ小粒になってしまったな、と思いますね。少なくとも、外交を預かる首相なんだから、喧嘩は上手にやってもらわないと困るんでさ。喧嘩ってのは、どこで引くかも大事で、それは相手の心理を考えられる人の方がもちろん上手いわけ。その点、福田サンは適性ゼロ。見た目だけの「至誠天に通ず」では、困るんだよね。
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総選挙で解決しようぜ

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皆さん、混乱してますか〜?(猪木風に)
とりあえず、私の勤務先界隈では大して混乱していないように思いますが、どうなんでしょう。まあ、ガソリン小売、卸売りの業者さんなど直接関係のある民間人には、影響はあるでしょうけどね。
さて、新聞の社説を見てみたら、みんな似たり寄ったり。
「立ちすくむ政治―この機能不全をどうする」(朝日)
http://www.asahi.com/paper/editorial20080401.html

世論調査では、ガソリン税をめぐる混乱の責任は与野党のどちらにあると思うかとの設問に対し、「政府・与党にある」は22%、「野党にある」が13%だった。59%の人々が「両方同じぐらい」と答えた。
政治に対する不満は、与野党双方に向けられている。しゃにむに暫定税率の廃止に突き進み、ガソリン値下げを実現させた民主党なのに、その支持率は低迷したままだ。
いまの2大政党は、ともに機能を失っている。国民の多くはそう感じているのではないか。

「4月混乱 まともな政治取り戻せ」(産経)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080401/fnc0804010301002-n1.htm

重要な政策決定がまったくできない異常事態を招いた原因は、ねじれ国会下の不毛な与野党対立で陥った政治の機能不全にある。その責めを負うべきは、理念なき政局至上主義の小沢一郎代表率いる民主党である。

「「暫定」期限切れ 「再可決」をためらうな」(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080331-OYT1T00817.htm

首相は、年度末の暫定税率期限切れを避けようと、大幅な修正案を示した。2009年度から道路特定財源制度を廃止し、一般財源化するというのが柱だ。
だが、民主党は、08年度からの一般財源化を譲ろうとしない。大人げない態度だ。
暫定税率も即時廃止と言う。だが、すでに予算は成立し、現在の国の財政事情を考えても、減税するのは困難だ。

いや、こりゃ民主党に厳しいですなw。朝日が辛うじて「喧嘩両成敗」なんだけど、それでも普段の朝日の論調からは程遠い。
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マスコミが力み返って民主党を批判する気持ちはわかります。政治不信、という言葉をマスコミは多用しますけど、そもそも国民として政治を信頼してた時代なんか最近あったかなと。
私は、案外違うんじゃないかと。
実は、国民、こういう言い方は好きじゃないので、納税者ってことにしておきましょうか。納税者から見ると、政治家も役人も一緒くたに見えるんですよ。つまり、どっちも税金を食う害虫だと思ってる。害虫は徹底的に駆除したいところですが、その反動が大きいことも事実でしょ。それは過去に農薬問題でコリゴリ。だから、ある程度、害虫がいるのは仕方ないとして、共存を考える。それが、政治家・役人との距離感だと、納税者の側からはそう考えているんじゃないですかね。国民の義務だと憲法にも書いてあるし、まあ必要なことであることはわかる。だから、税金は払う。だけど、こう思っている。
俺 の 邪 魔 を す る ん じゃ ね ぇ
言ってみれば、政治家・役人に対する手切れのようなもんですよ、税金ってのは。税金払ったんだから、とりあえずこっちにかまってくれるな。余計なことすんな、とね。
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もちろん、これが正しい姿勢じゃないとは思います。だけど、数年前の小泉政権のときには圧倒的な支持率があり、今の福田政権は支持率が低いと言いますが、この原因は何か。私は、小泉政権は役人とは違ってた(あるいは違うように見えた)、ということに尽きると思います。
本質論から言えば、議院内閣制は立法府が行政府をコントロールする仕組です。極論すれば、三権は平等じゃない。だから、議院内閣制の日本では国会が国権の最高機関なんですよ。だけど、今の、というか小泉政権以外の自民党政権ってのは、行政府に立法府がコントロールされてるでしょ。屋山太郎氏に言わせると「官僚内閣制」ですね。官僚が政策を作って、それを立法府が承認する。行政府が国権の最高機関になってるわけですが、日本が大統領制であれば、まあこれもありかも知れませんが、日本の行政府には選挙の洗礼を受けている人がいませんわな。
だから、官僚は好き勝手やる。「税収足りません。減税できません」と言い続ける。当たり前で、自分たちの存在意義は「事業」があるかないかでしょ。ってことは、税金使って事業をして、あえていつまで経っても終わらないようなグルグル回る仕組にする。回ってる間に、どんどんお金を巻き込んで肥大化するわけですよ。
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まあね、小沢代表率いる民主党には「理念」はないかも知れません。私もないと思う。でも、役人や与党側にも「理念」があるようには思えませんわな。そもそも、政治家に「理念」なんか必要ないとも私は思う。そんなことより、実益でしょってことです。
民主党は、そういう意味では今回、支持団体の利益にかなう行動を取ってるんですよ。民主党の大口支持団体は、連合でしょ。つまりは労働組合で、サラリーマンじゃないですか。サラリーマンから見たら、何がともあれ減税が一番ですよ。で、目に見えて分かるガソリン税の税率削減は、サラリーマンの利益と合致する。今回の民主党の行動は、ある意味では実に分かりやすいわけで、政府与党側が環境だの地方自治だのという、サラリーマンの実益と遠い「理念」を語ったから、結局、支持率が上がらなかったんですよ。
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暫定税率が期限切れになると国民生活が混乱する。福田サンは最後はこの一点張りでしたが、どういう混乱なのかが全くわからない。あくまで、役所が混乱するということであって、実生活のどの部分が困るなんてことはわからなかったでしょ。これでは、マスコミも同調してる民主党が悪いという論理には、とてもじゃないけど少なくともサラリーマンは納得しませんわ。
いつも書いてるけど、民間企業は「ないものはない」という中で、企業活動をしてるんです。作ったモノが売れなくて、収入がない場合にも「買ってくれないお客さんが悪いんです」と言ったところで、解決にならない。今、政府与党と役人さんが言ってるのは、これと同じなんだと私は感じてる。ないならないで、考えろよ、とね。
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じゃ、解決策はないのかと。
ま、ありていに言うと、総選挙しかないでしょ、ここは。で、選挙の前にきちんと政党間で約束をしよう。この総選挙の結果が、直近の民意であるとね。参院とで捩じれた場合には、基本的には衆院の優越を確認しましょうと。だから、再議決をしてもいいし、参院はそれには従う。民主党が勝って捩じれなければ、粛々と進めればよい。
もちろん、ここでも現与党が過半数を取ってしまうと、参院の地位は極めて落ちることになりますけどね。でも、それはそれで、今の「強すぎる参議院」の位置付けを見直す一つのキッカケにすればいいんです。
常にモノは考え様です。ホントなら期限切れで歳入足りないから、何とか工面しましょうかって役人が考えてくれりゃそれでオシマイだったんですけどね。
ま、マスコミは道路財源で儲けてる人たちからの広告収入で成り立っている商売ですからね。その辺は、常に割り引かなくちゃいかんと思いますよ。
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やっぱりね

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いや、いい季節になりました。何がって、ゴルフにですよ。
花粉症も大変だったんですが、杉花粉が収束気味な上、医者にかかって薬をもらったら一撃で治ったりして、花粉症?何それ?食べられるの?、みたいな感じです。
で、世の中はガソリン税だとか道路だとかチベットだとか聖火が襲撃されたりだとか、いろいろあるようなんですが、まあ、この際、どうでもいい。ってわけにもいかないので、一つずつ。
まず、ガソリン税。再議決でも結構だと思いますよ。でもね、それやって解散総選挙でしょ。それで民主党が政権取ったら、また下がるんですぜ。役人さん、どっちが「混乱」しないか考えていただきたい。まあ、民間企業の人間だと、収入が足りないなら何とかするしかないわけで、それをルール変えてまで(本来、暫定税率の期限切れなんだから、戻す方がルール変更)お客さんからカネ取ることは考えませんわ。まあ、役人さんにはいい教育になると思いますよ。
で、道路ね。ちょっと前の産経新聞には掲載されてましたが、我が滋賀県の嘉田知事がこんなご発言。
「道路は特定財源で作れる。でも作った道路のために必要な環境対策や安全対策の予算は、特定財源では出ない。結局、カネはかかる」
そのままじゃないけど、意味はこんな感じかな。まあ、役人さんの発想から言うと、だからこそ、道路は作らなくちゃいけないんでしょうな。こうして役人主導のカネが回る限り、役人の権力が発揮されるということですから。同じ事象を、普通の民間人から見たら、嘉田さんの発言になると思うんですけどね。
んで、チベット北京五輪。開会式だけでも選手団一同でボイコットしてみ。
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さて、本題のゴルフの話その1。
3/22は丹波の山中、3/29は伊豆半島の根っこでゴルフしてました。どっちも会社の互助会関連なんですが、両方とも快晴、温暖ということのない天気でした。いや、料金は結構かさみましたので、カミサンには大変申し訳ない、と思いますが、とにかく楽しかった。
というのも、最近、ドライバーがすこぶる好調なのですよ。3/22はOBが一つもなかったし、3/29は1本だけ。しかも、スイングイメージをちょこっと変えただけなのに、楽に振れて、しかも距離が20Y近く伸びてる。だから、すごく楽しいんですよ。
でもね、スコアはイマイチ。3/22は87、3/29は86。理由は簡単。とにかく50Y以内のショートゲームがボロボロなんですよ。こりゃ今年一年の課題ですな。
次回は、4/18に休暇を取っていつもの仲間と行く予定です。この仲間とやるときは、不思議とスコアがよくなるので、今度こそ70台!
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石川遼のデビュー?戦の話。
賞金大会だからってツアーデビューじゃないんですが、まあ結構騒いでましたですね。初日首位タイってのもあったんですが。
で、二日目に1ホールで9を叩いて、脱落。しかも、バックスイングで木の枝を折って2ペナだそうで。
幽霊の正体見たり枯れ尾花。
父君によると「危機回避能力た足りない」だったかな、そういう意味のことを仰ってましたけど、ちょっと違うと思いますよ。
根本的に、彼に限らず、日本のプロゴルフ界はゴルフに対する敬意が不足してるんですよね。それは、ルール軽視に現れている。
雷雨で中断した中、再開の合図の前にプレーを始めて失格になる賞金ランキング上位者。木の枝に引っかかったボールを、持っていた傘で落としてしまう元プロの解説者。クラブをへし折りながら打ったマスターズでのタイガーを絶賛する元プロ野球選手のコメンテータ。とにかく、ゴルフに対する敬意が足りなさ過ぎる。
そもそも、ゴルフにおけるルールというのは、プレーヤを縛るためではなく、プレーヤを保護するためにあるものなんですよ。アンプレヤブルにしても、そのまま打ったらクラブを折るかもしれない。あるいは木を折るかもしれない(木はそもそもコースにあるもので、それを破壊するということはプレーヤ自身にとってプレーする場を傷付けることになる)。そういうときには、「あるがまま」の状態でプレーできないので、ペナルティを払って怪我しない(あるいはコース内のものを傷付けない)状況からプレーしてもいい、というものですよ。そこを理解していないんじゃないかと思うんです。
まあ、それを「危機回避能力不足」と言えなくはないかも知れませんが、もうちょっと基本的な部分じゃないのかな、と思います。
確か、ハリー・ブラッドショーというアイルランド人のプロだったと思いますが、彼にはこんな逸話があります。ある試合で、ラフにボールが止まった。しかし、それほどライは悪くないように見える。ところが、彼は突然「アンプレヤブル!」と宣言。ペナルティを払って、ドロップしてホールアウトした。誰もが何故?と思った。そこで、ある記者が現場に行ってみると、彼のボールがあった場所には、小さな花がたくさん咲いていた。心優しき彼は、ショットで花を刈り取ってしまうことを恐れ、アンプレヤブルを宣言したのです。記者に「何で?」と聞かれた彼は、「オレには、あの花を刈り取る勇気がなかったのさ」とだけ答えたそうです。
私も、願わくばハリー・ブラッドショーのようなプレーヤになりたいものです。
石川クン、練習もスコアも大事だ。だけど、今、キミに必要なのは本を読むことだ。夏坂健でもいいし、ボビー・ジョーンズの著書でもいい。とにかく、キミは将来がある。まだ、手遅れじゃないと、オジサンは思うのだよ。
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